「ガイアチャンネル 〜3D地球儀で眺める世界史〜」は、世界史上の事件や人物などをリアルタイム3Dによるアニメーションで再現するソフト。中学〜高校の教科書内容をベースにした8,000以上の歴史イベントを見ることができる。国家の政治体制や同盟関係、宗教、言語、気候、特産品などの情報もあわせて確認できるようになっている。

舞台となるのは3Dの地球儀。メイン画面には地球儀とコンソール（操作パネル）が表示される。ユーザのコンソール操作で、地球儀の上下左右への移動、回転、拡大・縮小を行える仕組み。コンソール中央の世界地図で中心に表示する地点を指定したりできるほか、地球儀に対する視点を変えることも可能だ。

歴史は時間軸に沿って再生される。再生速度の指定や、早送り/巻き戻しも可能。歴史年表のイベントを指定することで、当該イベントが発生する時間にジャンプしたり、直接年月日を指定してジャンプしたりすることもできる。

収録されたイベントは8,000以上で、内容は実に多彩。人物、国と王朝、都市、探検、戦争、会話、災害、交易、景気、謎など、さまざまな分野の事件、出来事が再現される。画面に表示されていない地点でイベントが発生した場合、発生地点を自動的に表示する機能もある。

イベントだけでなく、指定した年の地球、国、地点、人物に関する情報を表示させることも可能。例えば「地球」であれば、平均気温、総人口、穀物生産、燃料消費の情報が、また「国」では王朝や体制、国王、首都、宗教、文化、言語、人口などの情報が地球儀上に表示される。

国、地点、人物の中には、テキストや写真、動画などのメディア情報が含まれているものもあり、詳細情報を見ることができる。さらに、メディア情報をユーザが独自に作成し、各アイテムに関連付けして保存することも可能だ。

最大のキモは、3Dの地球儀上に再現するというところだろう。全体を見ることも、特定の場所を拡大することも、さらに回転させて、どの角度からも見ることができる。地図のような平面と違って、複数の地点の距離感もそのまま感じることができる。紙媒体ではできない、パソコンソフトならではのものだ。

私たちは歴史と地理を別の科目として習ったが、実際にこの二つは不可分のもので、それぞれの科目の教科書を読んでも知識が立体的になりにくいうらみがある。しかし「ガイアチャンネル」では時間の流れと空間の広がりを同時に見ることができ、文字通り「地球」（空間）の「歴史」（時間）を理解できるというわけだ。

分類としては「教育ソフト」ということになるのかもしれないが、小中学生から大人まで誰でも楽しめるものだと思う。歴史好きはもちろんだが、むしろ「学校の授業で歴史に興味を持てなかった」という人にこそ向いているソフトなのではないだろうか。

開発に苦労した点
すべてがリアルタイム3Dで描画されるため、プログラムの高速化が最大の課題です。 歴史の因果が乱れることなく、時間ジャンプする仕組みには、悩まされました。

ユーザにお勧めする使い方
同時代の世界史が、地球儀上で一望できます。リアルタイム3D地球儀としても、ご利用できます。美しい3D地球儀で好きな時代、好きな場所をゆったりと眺めてください。

今後のバージョンアップ予定
歴史イベントは継続的に追加していく予定です。地球上のすべての歴史を「ガイアチャンネル」に登録・再生することが最終目標です