「みやぐれっぷ【検索専科】」は、複数ファイルを対象に特定文字列を含むファイルを一括検索できるソフト。検索結果として、文字列を含むファイルの名前や保存先のパス、文字列が見つかった行の内容などがリスト表示される。リストからファイルの保存先フォルダを開いたり、リストをクリップボードにコピーしたりすることが可能。タグジャンプ機能を持つテキストエディタを外部ツールに登録しておけば、ダブルクリックでテキストエディタを起動し、目的の行を直接開ける。アーカイブ用DLLと組み合わせることで、アーカイブファイル内の検索を行うこともできる。

検索対象（探す場所）はフォルダ単位またはドライブ単位で指定する。ドライブ単位で検索する場合は、複数ドライブをまとめて指定できる。一度検索した場所は自動的に記録され、以降は「お気に入り」リストからすばやく選択できるようになる。また、一度検索を実行すると、結果が保持される。以前の検索結果に文字列を指定して絞り込みを行ったり、逆に指定文字列を除外して検索したりといったことも可能だ。

検索オプションでは、対象ファイル/除外ファイルのファイル形式を指定することが可能。そのほかにも、大文字/小文字や全角/半角の区別の有無、サブフォルダ内も含めた検索、ファイルのタイムスタンプにもとづく検索対象の範囲指定、漢字コードの翻訳などを指定できる。漢字コードの翻訳は、対象ファイル内にShift JIS以外の文字コードがある場合、自動的にShift JISに変換して検索を行う機能。JIS/EUC/UUENCODE/BASE64/UNICODEに対応する。

別途、DLLファイルを用意することで、LZH/ZIP/CABなどのアーカイブファイル内を検索することも可能。さらに、検索文字列に正規表現を使うことも可能で、高度なパターンマッチングも行える。

意外なことに前方一致検索とか後方一致検索などのオプションがないが、こうした機能はいっそ正規表現を使ってくださいというコンセプトの表れだろうか。その一方でANDやOR条件を組み合わせたり、検索結果からさらに絞り込んだりできるのは、「ちょっと凝った検索はしたいけれど、難しいのは嫌」という層に受けそうな気がする。

もうひとつ特徴的なのが文字列の置換ができること。検索結果からエディタを開いて編集するのではなく、「みやぐれっぷ【検索専科】」上で一括置換できるのは便利だ。

特定の文書形式に縛られないテキストファイルの利便性に目覚めた人が、次の一歩を踏み出すためのソフトとしてお勧めしたい。

開発中に苦労した点
私は、Visual Basicを開発ツールに使用しているのですが、作り方によっては非常に動作が鈍くなってしまうので、極力サクサク動くように努力しました……。まだまだですが(^_^;。

ユーザにお勧めする使い方
置換の機能もあるので、大量のファイルの同一文字列を一括置換するのには便利かもしれません。

今後のバージョンアップ予定
いまのところ案はないのですが、要望が上がれば喜んで検討させていただきます。