「MyBookEditorDX」は、「マイブック」サービスで提供される「マイブックデラックス」専用のソフト。「マイブック」サービスとは、手持ちのデジカメ写真をハードカバーの写真集に製本してくれるもの。「マイブックデラックス」は、フリーデザインが可能な、「マイブック」の上位版ともいえるサービスで、「マイブックデラックス」のデザインから、サービスの発注とデータの送信までを行えるソフトが「MyBookEditorDX」だ。

デザインの手順は、写真集の判型とページ数を選択することからはじまる。「マイブックデラックス」で使える判型は、雑誌とほぼ同じ大きさの「ステッチA4S」、CDケースの1.5倍ほどの大きさの「ステッチB5Q」、ステッチA4Sの半分の大きさである「ステッチA5W」の3種類。ページ数は各判型ともに12ページ/20ページ/28ページから選択できる。

判型とページ数を選択すると、メイン画面にはその内容に応じた編集画面が表示される。あとはその上に写真や文字を自由に配置してゆけばよい。まず最初に、表紙と裏表紙の作成画面が表示され、その後にページ編集画面に進む。この二つの編集画面は自由に行き来できる。読み込める画像ファイルはJPEG/BMPの各形式。文字のフォントやサイズ、文字色は自由に指定することが可能だ。

画像の読み込みはメニューの「画像読込」ボタン、またはエクスプローラなどからのドラッグ＆ドロップで行える。サイズの変更や位置の移動は自由で、画像を重ねて配置することも可能だ。用意されたレイアウトパターンを使って、簡単にレイアウトを行うこともできる。画像の回転や切り抜き（トリミング）機能を備えており、写真を斜めに置いたり、写真の一部分だけを使ったりもできる。

表紙やページの背景に色をつけたり、背景パターンを使ったりすることも可能。背景パターンは、インターネットを通じていくつかのテーマをダウンロードできるようになっている（今後も新規のテーマが追加される予定）。

こうしたデジタルデータの紙媒体に対するアドバンテージはいくつも挙げることができるが、同時に紙媒体が優れている点もある。どこでも（パソコンのないところでも）手軽に見ることができることがそのひとつで、「デジカメ写真をプリントしてアルバムに整理し、閲覧はもっぱら紙媒体で」という人も少なくないだろう。

「マイブック」サービスはそれをさらに進めて、オリジナル写真集として製本してしまおうというものだが、これはかなりおもしろいサービスだ。複数部数を印刷できるので、例えば子どもの成長記録などを離れて暮らすお祖父さん・お祖母さんに贈れば喜ばれることだろう。

今回紹介した「MyBookEditorDX」は「マイブック」のレイアウトソフトだが、ソフト自体は目的が特化されているため、大変にシンプルで使いやすいものになっている。まったく難しいところはなく、ちょっと拍子抜けするくらい簡単にレイアウトができてしまう。「マイブック」サービスに興味を持った人は、試しにひとつデザインしてみるといい。作ってみることで、オリジナル写真集というもののイメージもつかめるだろう。

それを実現してくれるのが編集用ソフトウェア「MyBookEditor」と「MyBookEditorDX」です。弊社は、「MyBookEditor」を5年前（2000年）に開発しました。「MyBookEditorDX」は、その上位サービスとして、ユーザのみなさまの意見をもとに開発したソフトウェアおよびサービスです。

開発に苦労した点
「自由な編集がいかに簡単に編集できるか」ということを最優先で考えました。この「自由な編集」と「簡単に編集」は、仕様上相反する内容です。これを実現することに苦労しました。そのほかに、ソフトウェアでのイメージと、実際の印刷仕上がりのイメージを統一することも苦労しました。

ユーザにオススメしたい点
私たちが提案するのは、第三の写真アウトプット手法「写真集」、プリントしてアルバムに貼るのではなく、デジタルで編集して、インターネットで送ると、写真集(アルバム)になってくる文化を創りたいと考えています。写真はデジタルやパソコン上で楽しむものでなく、アウトプットして皆で見て楽しむもの。写真集を作る楽しさ、手にしたときの感動を体験いただきたいと思います。