「打ち込みっ!百人一首」は、上の句や下の句のキーボードからの入力で、歌を覚えようという百人一首暗記支援ソフト。クイズ形式で次々と表示される問題に対し、答えを入力してゆく方式で、飽きることなく楽しみながら暗記できるのが特徴。解答するまでの時間が短いほど高い得点が加算されるため、トップスコアを目指す楽しみもある。

ルールは簡単だ。ゲームをスタートすると、画面上部にある「問題ボックス」に一文字ずつ問題が表示されるので、わかった時点で下の「解答ボックス」に答えを入力すればよい。出題形式は「上の句から下の句」「下の句から上の句」「詠み人から下の句」の3種類から選択できる。解答の入力は、漢字/平仮名/旧仮名遣いに対応し、これらが混在した入力も受け付ける。設定により、決まり字以降の入力を省略しても正解になるようにすることも可能だ。

入力された解答が正解の場合は、「解答ボックス」の真下にある「高得点メーター」の残量に応じて得点が加算される（10点〜1,000点）。不正解の場合には、解答ボックスに正答例が赤文字で表示される。また、正解・不正解にかかわらず、画面下部の正答率と総得点、下部左側の正答数・解答数がそのつど更新される。不正解による減点はないが、唯一「十八番」だけは例外。「十八番」は、自信のある札をあらかじめ設定しておくもので、正答時には3倍の点が加算される代わり、誤答すると3倍の点が減点されてしまう。

ただし、答えの句をすべて自力で入力しなくてはいけないので、百人一首をまったく覚えていない初心者には最初ちょっと難しいかもしれない。はじめのうちは出題数を少なめにして、出題元もなるべく歌数の少ないものを選ぶようにした方がよいだろう。一枚札や二枚札あたりからはじめるのがお勧めだ。繰り返しチャレンジして、何度も正解を眺めているうちに自然と歌を覚えてしまえば、しめたものである。

開発中に苦労した点
「きょう」と「けふ」、漢字で書くか平仮名で書くかなど、表記の揺れを吸収し、プレイヤーが自分のスタイルでサクサクと打てるよう心がけました。あと、百首分の歌データを入力するのが単純に骨でした。

ユーザにお勧めする使い方
「決まり字以降省略可能」設定でプレイすれば、うろ覚えでも気分よく札を獲れる上、リアルな戦いの場でも役に立ちます。競技をされる方は、下の句から上の句を答えるモードで挑戦していただくと、これはまた実践的なんだそうです。また、Ver.2.00から出題元を設定できるようになりました。獲れなかった歌だけのオリジナル問題ファイルを作って繰り返し練習することで、さらに効率よく覚えられると思います。

今後のバージョンアップ予定
対戦機能を追加しようと目論んでいます。

おわりに
歌の意味を知ることで、味わい、記憶ともに深くなるようです。経験者はもちろん、「百人一首？　名前は知ってるけど……」というような方も、このソフトをキッカケに遊んでいただければと思います。末永くよろしくお願いいたします。