日本語で記述できるインタプリタ型のスクリプト言語。くわしいマニュアルや数多くのサンプルプログラムが付属し、はじめてでも気軽にプログラム作成を行える。「TTSneo」は、ファイル操作やウィンドウ操作などの一連の手順を記述できるスクリプト言語。日本語で記述できるので、初心者でも気楽にプログラミングをはじめられるのが特徴。「TTS」は、「Technology Terminal Script(たくさんの“技術”(機能)が“集まる”、気軽に使える“スクリプト”言語の意味)」の略で、「neo」は同じ作者による「『TTS』の次世代版」を示す。
プログラム全体の外観は、Visual StudioやDelphiなどの「統合開発環境」と共通する。画面はいくつかの領域に分割され、メイン領域にはプログラムのソースやウィンドウデザインの画面などが、そのほかの領域には、関数ヘルプやオブジェクトのプロパティなどが、場面に応じて表示される。
プログラムの作成は、「TTSneo」の中核である「TTSneoデザイナ」で行う。「TTSneoデザイナ」には「ウィンドウの編集」と「プログラムの編集」という2種類の編集モードがある。「ウィンドウの編集」は、これから作成するプログラムが表示するウィンドウの外観やボタン配置などを編集するもの。ボタンやチェックボックスなど、配置したい「オブジェクト」を選び、マウスでメイン画面上に配置してゆくだけでよい。プロパティを編集することで、オブジェクトの属性や動作などを設定できるようになっている。
「プログラムの編集」は、プログラムのロジックを決定づける「ソースコード」を編集するモード。一般的なプログラミング言語と同様、テキストエディタで編集するが、「TTSneoデザイナ」では、一覧から挿入したい命令を選ぶだけで、ソースコードに挿入できる。そのほかにも、「ひな形(テンプレート)」が用意されており、どのようなプログラムを作りたいかを選ぶだけで、それに応じた大まかなプログラムコード(スケルトン)がエディタ中に挿入されるようになっている。
「ウィンドウの編集」「プログラムの編集」の両モードは、いつでも好きなタイミングで切り替えられる。「ウィンドウの編集」中に、編集したいオブジェクトをダブルクリックするだけで、そのオブジェクトに対応する「プログラムの編集」モードになるなど、使い勝手はよい。
大きな特徴は、日本語でプログラムを記述できること。例えば、繰り返しなら「繰り返せ」、ウィンドウ操作なら「ウィンドウの大きさを×××に」といった具合で、読んでもそれなりに意味が通るような文法で記述できる。
プログラム言語として大切なライブラリは充実している。「ひな形」が充実しているだけでなく、メニュー、ツールバー、リストビュー、ツリーなどの各種基本部品を扱うライブラリや、Excel/Wordとの連携機能、グラフィック制御、アーカイブ(書庫)やバイナリファイルの操作、TCP/IP通信やブラウザ機能、FTP機能などを扱うライブラリなどが揃う。プラグインを用いた機能拡張も可能。
できあがったプログラムは、「TTSneo」上でデバッグできるほか、デバッグが済んだプログラムは単体のEXEファイルとして出力することもできる。丁寧なヘルプをいつでも参照できるため、プログラミングを行いやすい。