ユーザが自由に定義できるフィルタをはじめ、3種類のフィルタでスパム(迷惑)メールを削除できるソフト。シンプルなインタフェースながら、多彩な機能でスパムメールを判定・削除してくれる。「スパムリムーバー」は、スパムメールをサーバ上で削除するための迷惑メール対策ソフト。通常使用しているメールソフトとは別に、独自にメールサーバにアクセスし、スパム判定を行った上でサーバから削除する。メールボックスのパンクを防ぐスパムカウンターなどの機能も備える。
「スパムリムーバー」で利用するフィルタは、
- ユーザーフィルタ
- プリセットフィルタ
- ゴーストメールフィルタ
の3種類。「ユーザーフィルタ」は、ユーザが独自に定義できるフィルタ。到着したメールの「件名」「差出人」「あて先」の各フィールドの文字列でスパムメールを判定する。特定文字列を「含む」または「一致する」で指定することが可能で、二つまでの条件をANDで設定できる。二つの文字列に加え、メールサイズを条件に加えることも可能だ。「プリセットフィルタ」は、「スパムリムーバー」が提供するフィルタ。プラグイン(DLL)形式のプログラムとして実装され、自動更新機能で最新のフィルタを利用できるようになっている。プリセットフィルタでは、例えば特定のウイルスが使用するパターンや、アダルトサイトや薬販売サイトがよく使う偽装文字列(Vi@graなど)などの条件でメールを削除することが可能。現在のバージョンでは計16種類のフィルタを利用できる。
「ゴーストメールフィルタ」は、ドメインを所有している場合に有効なフィルタ。あらかじめ所有ドメインとそのドメインで使われているユーザ名一覧を登録しておくことで、未登録ユーザ名宛のメールを削除できる。例えば、vector.co.jpというドメインを所有しており、homeというユーザ名を使用していない場合、home@vector.co.jp宛のメールはフィルタリングされる。
そのほかに、連続して大量に届く「メールボム」をサイズで自動認識し、削除する機能もある。
誤認識への対策としては、送信者のメールアドレスまたは特定のキーワードを含むメールを保護する(ホワイトリスト)機能がある。
操作や設定は、はじめて使う場合でもわかりやすい。メールは表形式で一覧表示され、削除対象、保護対象などはアイコンで区別できる。サーバの許容メール容量に対する使用メール容量、スパムの占有率などを表示する機能や、設定グループに含まれる人からのメールを通知する機能もある。マルチアカウント/APOPに対応する。