故郷を消され、復讐のために謎の城へと挑む青年の過去と現在を描くファンタジーRPG。「敵と戦うとレベルが下がる」という斬新なシステムが採用されている。「Moonstruck」の舞台は、重税に苦しむ民衆が起こした内戦によって、千年の歴史を持つ帝国が崩壊したばかりの世界。しかし、新国家樹立から1年後、国内の街や村が一夜にして消失するという事件が多発。捜査の結果、すべての事件は「魔王」と呼ばれる一人の男の手で起こされていたことが判明した。
主人公「リベット」が住む「イクリプスの村」も、魔王によって消された村のひとつだが、なぜか跡地に魔王の居城「月影城」が建設される。村の消失時に偶然村を離れていて生き残ったリベットは、復讐のために魔王を倒すことを決意する。そして、城の入り口でリベットを助けた謎の少女「バーシア」とともに、魔王の元へと向かう……。
リベットたちは、謎を抱えながら冒険を続ける。城内各所に発生し、“強く思った時間や空間に移動できる”という「魔空裂」や、内戦で活躍した“この世で最も優れている剣”「天下五剣」の存在、唐突に出現した魔王の正体やバーシアの目的など、謎はさまざまだ。
大きな特徴が独自のレベルアップシステム。リベットはゲーム開始時に「戦えば戦うほどレベルが下がる」という呪いをかけられる。敵グラフィックと接触すると戦闘が発生し、戦いに勝っても敵にレベルを吸収されてしまう。戦わずに逃走してもレベルが下がってしまう。
これを回避するには、「敵を殺さずに気絶させる」必要がある。気絶した敵から「ブラッドストーン」を複数回収することで、レベルを上げることができる。気絶させるにはリベットの必殺技「心臓破り」を使うが、発動に必要なパワーをためるのに約10秒かかるという制限がある。このため、敵から逃げ回り、パワーがたまったら接触して必殺技を出すという流れになる。パワーの状態は画面左上にあるゲージで確認できる。
気絶した敵の上で【Z】キーを押すとブラッドストーンを回収でき、【Shift】キーを押すことで使用できる。ブラッドストーンをひとつ使うたびに画面左上の円形ゲージが4分の1ずつ埋まり、ゲージがすべて埋まるとレベルがひとつ上がる。ブラッドストーンは回収したその場で使用する必要はなく、レベルアップのタイミングは調整できる。最大レベルは50となっている。
敵の動きの違いも重要。フィールドごとに動きが異なる上、一定距離に近づくと寄ってくるため、すばやい敵からはダッシュして逃げなくてはならない。ダッシュ中はパワーがたまらないので、動きが緩やかな場所でパワーをためてブラッドストーンを集めよう。運悪く敵と戦ってしまった場合でも、倒した敵を確認しておくこと。回復や攻撃に役立つアイテムを回収することができる。
ほとんどの戦闘はパワーさえたまっていれば「心臓破り」でクリアできるが、後半は敵の動きもすばやくなる上に、壁などから突然現れる敵もいるため、パワーをためにくくなる。また、要所で出現するボス敵とは必ず戦わなくてはならない。
戦闘で大事なのが敵の「属性」だ。敵は、風・火・氷・雷・地のいずれかの属性を必ず持っている。火属性の敵は火と風に強く、氷に弱いといった特徴がある。この特徴を把握して攻撃しないと、通常攻撃ではほとんど体力を削れない敵もいるので注意。ボス敵にはそれぞれ、通常攻撃や属性攻撃、毒系攻撃など、有効な攻撃が設定されている。戦いながら特徴を見極めることも大切だ。