夕暮れ時に出会う少女との交流からはじまる、伝奇系ビジュアルノベル。エンディング達成後に増えていく新ストーリーや、美しいグラフィック、サウンドなどが魅力。「逢魔時」は、高校生の少女同士の友情を描いたビジュアルノベル。ある日、主人公の少女「七生早苗」は、帰宅途中に公園のベンチで暇そうに座っている少女を見つける。そのときは特に興味を持たなかったが、雨の日以外、毎日同じ時間、同じ場所に座り続けている少女が気になっていく。そして月曜日。早苗は少女に声をかける決意を固める。
少女の名前は「観夕」。明るく素直な観夕と一瞬で意気投合した早苗は、観夕が人を待ち続けているということを聞き出す。待っている間は何もすることがなく、暇だという観夕。早苗は観夕に付き合って、毎日ベンチでおしゃべりをすることに決める。しかし、実際に「待ち人」が現れると、早苗と観夕の友情を揺るがすような驚くべき秘密が隠されていた……というストーリー。
ゲーム内の時間は1週間。プレイヤーは早苗の視点で物語を進め、途中に出現する選択肢を選んでいくことになる。選択肢によって3種類のエンディングが用意されている。そのうち、真実を知ることができるのは「真END」ただひとつ。ここに至る選択肢を選ばなかった場合は、真実にはたどり着かないものの読後感は悪くない「ノーマルEND」、もしくは何もわからないうちにすべてが終わってしまう「バッドEND」のいずれかが待っている。真END以外では、各ENDのメインキャラクタからヒントを提供してもらうこともできるようになっている。
真ENDをクリアすると、「STORY」メニューに新しいタイトルが追加され、プレイできるようになる。追加されるのは、メインストーリー「逢魔時」での事件の発端を描いた「離魂」というシリアスな物語と、「逢魔時」の少女たちが“普通の学園生活を送っていたら”というパラレル学園コメディ。両者をクリアすると、さらにタイトルが追加される仕組みになっている。「逢魔時」以外は、選択肢が一切ない純粋な読み物となっており、オートモードでも楽しめる。
ストーリーを進めるとタイトル画面に「OPTION」メニューが追加される。ここでは、特定のストーリーを進めることで、一度見たCGを自由に観賞できる「CG画廊」や、BGMを聴ける「音楽室」というメニューを利用できる。さらに、ストーリーをすべて読みきることで“お楽しみ”も追加される。