バイク便のライダーとなって公道を駆け抜ける、ユニークなレーシングゲーム。「Rider」は、バイク便のライダーを主人公にしたレーシングゲーム。舞台となるのは乗用車やバス、トラック、タクシーなどで混雑し、時には渋滞も発生する一般道路。その中をバイクの軽快なフットワークを生かして走り抜け、荷受人に荷物を届けるのが目的だ。悪質な幅寄せや急停車をする他の車、信号無視の取り締まりなど、さまざまな障害を乗り越えて、指定時間内での目的地到達を目指す。
操作は、ゲームを途中終了するための【Esc】キーを除き、その他すべてをマウスで行う。ゲームを開始してバイクが走行可能状態になると、画面に上下左右の四つに区分された緑色の枠が表示される。バイクの動きは「この枠のどの位置にマウスポインタがあるか」によって決定される。枠の上半分は「アクセル開度」を示す。マウスポインタが上部にあればあるほどアクセルが開き、バイクの速度が上がる。下半分は「ブレーキ力量」だ。ポインタが下にあるほどブレーキが強く働く。
さらに、ポインタが枠の中央より右側にあるほどバイクは右側に傾き、左側にあるほど左に傾く仕組み(操作時にマウスポインタが枠の外に出ても問題はなく、枠内にあるとき以上に動作に反映されることはない)。マウスの中央ボタンで遠方確認、左右ボタンで後方確認を行うことも可能だ。
配送に使用できるマシンは計6台。ゲーム開始時に使用できるのは、スクーターとセグウェイ風乗り物の2台だが、ステージクリアするたびにオフロード車、ツーリング車と、使用できるマシンが増えてゆく。当然、あとから使用できるようになるマシンほど、加速性能、減速性能、最高速度などのスペックが高く、より快適にライディングすることが可能だ。
ユニークなのが、「ゲーム中にダメージが限界値を超えた場合、そのバイクは『廃車』となり、以降のステージでは使用できなくなる」ということ。ダメージが限界値以内の場合は、次の配送時には完全修理された状態で登場する。
ルールはシンプルだ。バイクを駆って一本道のコースを走り、制限時間内にゴールまでたどり着けばステージクリア。ただし、ゴールといっても特に目印のようなものがあるわけではない。その代わり、画面に表示されるメーターで、目的地までと制限時間の残りを確認できる。
走行中に注意すべきなのが、「他の車両の動き」と「警官の取り締まり」の二つ。まず、他の車両では、乱暴な運転をするものが実に多い。急停車や突然の車線変更、無茶な幅寄せなどを平気でやってくる。特に恐いのがタクシーやバスの急停車、そしてバスやトラックなどの大型車両の幅寄せだ。荷物を積載したトラックの後ろを走る場合は、荷崩れにも用心しなくてはならない。危険走行ではないが、のろのろと併走するトラックに道を塞がれるのもイライラする。路上駐車中の車も、バイクにとっては大敵だ。
走行中に誤って他の車両などと接触すると、バイクはダメージを受ける。車両と車両の間をすり抜ける際に擦ったり、幅寄せされて接触したりといった程度だと大したことはないが、急停車した車などに激突してしまった場合には、それだけでかなりのダメージを受ける。1回のダメージが一定量を超えた場合は、少し間を空けて路肩からの再スタートとなるため、かなりのタイムロスになる。累積されたダメージがバイクの耐久力を超えると、その場で直ちにゲームオーバーになる。