「シルフェイド幻想譚」の舞台は、神のような存在である「リクレール」によって創られた天空の島。あるとき、島を見守っていたリクレールは、15日後に大きな災いが起こることを予知する。島を危機から救うため、リクレールは「意識の海」から主人公を呼び寄せ、「トーテムの力」「15個の命」「この世界の言葉」を与える。プレイヤーは主人公となり、15日後に起こる災いの正体を突き止めて、未然に防ぐための冒険に臨む。

プレイヤーはゲーム開始時に、主人公の性別と名前を決め、冒険をこなすための大きな力となる神獣「トーテム」を選択する。選択できるのは、犬型で生真面目な性格の「クロウ」、鳥型で軽い性格の「フェザー」、竜型で好奇心旺盛な「スケイル」の3種類。各トーテムは能力の上昇傾向や得意な攻撃方法が異なる上、独自の「特殊スキル」を持っており、どのトーテムを選ぶかによって、行動方針や戦略、難易度などが変わってくる。

最大の特徴が「時間」の概念。災いが起こるまでのタイムリミットが15日と決まっており、15日を過ぎると主人公がいくら強くてもゲームオーバーになる。各地でのイベントも日時が決まっており、主人公がいなくても事件などが発生する。特定のキャラクタが別の場所に移動していたり、重要なキャラクタに会えなかったりといった事態も起こり得る。シナリオはこれらの状況に応じて変化する。エンディングにも影響してくる。

時間は、主人公がフィールド上やダンジョンを移動するだけで経過する。特にフィールド上では一歩で1分が経過するので、むやみに歩き回るとすぐに1日が終わってしまう。さらに、夜になると店が閉まり、さまざまな情報をくれる住民が寝てしまう。時刻は画面左上に表示されているので、常に確認しておくこと。街の中は、宿屋での宿泊以外は基本的に時間が経過しないので、会話や情報収集をしっかりと行おう。

戦闘は、フィールドやダンジョンでランダムに発生するほか、特定のイベントで発生する。ただし、フィールド上の平原では敵と遭遇しない。攻撃は武器による通常攻撃と、この世界の魔法である「フォース」の2種類。フォースは店で購入するなどの方法で習得できるが、同時に五つしか覚えられない。覚えているフォースを忘れれば、別のフォースを覚えられる。また、武器は使うたびに消耗し、修理しないで使い続けると壊れてしまう。

フォースを利用するには、各フォースに設定された「FORCEポイント」と「集中」が必要。FORCEポイントはフォースを使うたびに消費され、宿屋や回復アイテムで回復できる。集中は1回の行動で一つしかたまらない。難しい魔法ほど必要な量が多いため、時間がかかる。ただし、ゲームの進め方によっては1ターンに複数回行動できるようになる。同じターンで集中し、発動させることも可能だ。必要以上の集中を行うことで、効果を高めることもできる。

敵が強い場合には「WILL」が有効。戦闘中に【Shift】キーを押すことで、そのターンだけすばやさが上がり、集中が三つたまった状態になる。通常攻撃での威力やクリティカル率が上がるだけでなく、フォースを即時に発動できる強力なものだ。ただし、使えるのは1日あたり5回限りなので、使いどころを見極める必要がある。

自由度の高さゆえに、初回プレイでは「このまま進んで、15日以内にエンディングにたどり着けるのか？」「適切な順番でダンジョンをクリアしているのか？」といった不安もあるだろう。そこで目安になるのが「アーサ」の存在。彼は世界一周を計画している旅人で、毎日フィールド上のどこかでキャンプを張っている。アーサの移動に合わせて近くのダンジョンなどを制覇していけば、制限時間内にクリアするのも楽になるはずだ。

サブイベントの豊富さも魅力だ。仲間になる可能性のあるキャラクタが何人も用意されており、さまざまな条件を満たすことで、一緒に戦えるようになる。さらに、メニューの「相談」コマンドを使うことで、自分のトーテムや仲間になったキャラクタと、いつでも会話をすることが可能。ただし、一度に仲間にできるのは一人だけで、最初に選んだトーテムや主人公の性別によってもイベントや会話内容が変わる。1回のプレイですべてのイベントを見ることは不可能だ。

「1回目のプレイで廃墟になっていた街を見つけたが、2回目に先回りしてみたら敵の襲撃から守ることができた」など、実にさまざまな遊び方が用意されている点もうれしい。サクサク進めれば一度のプレイを数時間程度で終わらせることもできる。ぜひ何度でも楽しんでほしい。

開発中こだわった点について
プレイヤーの方ができるだけゲームの「世界」に関われるようにと、シナリオ構成には特にこだわりました。細かく変化していく時間の概念を導入しているので、時間ごとに変化していく世界を楽しんでいただけると幸いです。また、特にRPG初心者の方に気持ちよく遊んでいただけるよう配慮して、全体のバランス調整を行ったつもりです。RPGをプレイした事がないという方も、どうぞ気負いせずに遊んで下さい。

おすすめの遊び方
最初はトーテムをクロウかフェザーで、もし2周目をプレイしたいと思った方はトーテムをスケイルにして遊んでくだされば、多くの発見があって楽しく遊べると思います。ほかにも装備を「使う」としてみたり、仲間を連れて、いろいろなマップで相談してみたりと、好奇心があるだけ試してくださると楽しいと思います。

今後のバージョンアップ予定
RPGに慣れている方には「難易度が低すぎる」というご意見をいただいていますので、時間があれば難易度の高めのダンジョンや、新しいシナリオなどを追加していきたいと考えています。