「SimDiary」は、blogなどではなく、ローカルで日記をつけるためのソフト。軽快に動作し、気軽に日記をつけられる。1日分の日記に対して複数の画像を登録することが可能で、イベントのデジカメ写真などをあわせて保存しておける。日記の暗号化保存や簡易タスク管理などが可能なほか、さまざまな形式の日付・時刻を挿入できる編集機能、正規表現も使えるGrep検索機能など、多彩な機能を備える。カスタマイズ機能も強力。

日記をつけ、閲覧するメイン画面は、テキストエディタ風のシンプルなデザイン。日記そのものの基本構成もタイトル/本文だけとシンプルだ。日記編集では、コピー/カット＆ペーストなどの一般的な機能を利用できるのはもちろん、大文字⇔小文字/全角⇔半角変換、行頭/行末空白削除などが可能。当日の日付は、コンテキスト（右クリック）メニューなどからyy/mm/ddをはじめとした計6パターンから選択して簡単に挿入できる。クリッカブルメールアドレス/URLにも対応する。

さらに、矩形文字列の選択ができるほか、選択文字列のドラッグ＆ドロップによる移動/コピーも可能。オートインデント、禁則処理、予約語の色分け表示といった機能も利用できる。つけた日記を他人に読まれないよう、（1）「SimDiary」起動時のパスワード設定、（2）保存時の日記ファイルの暗号化などの機能も備えている。

検索では、現在表示中の日記に対して文字列検索・置換を行えるのに加え、月単位で期間を指定して、複数の日記を対象にGrep検索を行える。Grep検索では、正規表現を使ったり、暗号化日記ファイルを検索対象に含めたりといったことが可能だ。

設定により、メイン画面には「カレンダー」「タスク管理」「画像ビューア」「タイトル」の各オブジェクトを表示させられる。複数を設定することが可能だが、表示できるのはそのうちのひとつ。複数オブジェクトを設定した場合は、タブ切り替えで利用する。カレンダーは一般的な月間カレンダー。選択日付の日記をすばやく開ける。また、「SimDiary」では日記ファイルは年−月−日の構成のフォルダに保存されるが、カレンダーの日付から日記の保存先フォルダを開くこともできる。

タスク管理は、ToDoや予定を簡単にメモにしておける機能。日付、タイトル（タスク名）のほか、コメントなどを登録できる。タスクには優先度（低い・通常・高い）を設定することが可能で、優先度が高いタスクは強調表示される。

画像ビューアは、日記に画像を登録しておけるもの。エリアへのファイルのドラッグ＆ドロップで簡単に登録できる。登録された画像はサムネイルで表示され、ダブルクリックによりWindowsで関連付けられたアプリケーションで開ける。対応する画像形式はBMP。Susie Plug-inを導入すれば、対応形式を増やせる。タイトルは、1ヵ月単位での日記のリスト一覧だ。

「SimDiary」は、日記を書くために便利な機能が盛り込まれたソフトだ。エディタ部分はコピー/カット＆ペーストはもちろん、検索・置換といった一般的な機能をひと通り備えており、日記を書くという目的には十分。ダブルクリックでブラウザやメーラを起動することもできる。1ヵ月分のカレンダー表示をしてくれるので、日付移動も簡単だし、エディタ側から日付移動することもできるようになっている。

日付ごとに画像を保持しておくことができるので、図や写真などを使った日記にするのも簡単。シンプルなToDoリストも使えるので、日記というだけでなくスケジューラのような利用方法も考えられる。ソフトの起動パスワード設定やファイルの暗号化もできるため、個人のプライベートな記録をつけるのも安心だ。