自動的に敵を攻撃する「犬」を使い、ダンジョンをクリアしてゆくアクションRPG。アイテムを利用してキャラクタ育成を行うことが可能。「ドルイドの犬」の主人公「クライン」は、動物と意思疎通できる「ドルイド」のひとり。ドルイドは、動物と会話できるだけでなく、「狼」を召喚して使役させる特殊な能力も持っている。しかし、半人前のドルイドであるクラインが狼を召喚しようと試みたところ、なぜか王都に住んでいる少女の飼い犬を召喚してしまう。
ドルイドが召喚できるのは一度に1匹だけ。この犬がいる限り、クラインは狼を召喚することができない。そのため、クラインは間違って呼び出した犬を元の飼い主に返すべく、遠く離れた王都へと旅に出ることになる。時を同じくして、空から落ちてきた彗星によって、20年前に封印された悪の召喚術師が復活する。クラインは半人前のドルイドであるにもかかわらず、師匠から「世界を救う」という大層な使命を背負わされてしまう。
最大の特徴は、アクションRPGでありながら、敵への主な攻撃を主人公のクラインではなく、同伴の「犬」に任せてしまえるということ。犬は基本的にクラインについて歩くが、【Shift】キーを押すことで、周囲にいる敵に対して自動的に攻撃を行い、もう一度【Shift】キーを押すと、攻撃をやめて戻ってくる。ただし犬は、敵やクラインに向かって一直線に行動し、途中に岩や木などの障害物などがある場合は、その場で動けなくなってしまうので、クラインの操作にもコツが必要となる。
クライン自身が行動を起こすことも可能で、画面右下のアイコンをキャンセルキー(【X】や【Esc】)で切り替え、決定キー(【Z】や【Enter】)で行動する。最初のうちは「通常攻撃」と「ヒール」のアイコンしか用意されていないが、魔法を購入することで、自動的に敵を追尾してダメージを与える「トルネード」や、攻撃力や防御力などが格段にアップする「ウェアウルフ」などが使えるようになる。このため、犬を前線に出してクラインは後方から「ヒール」で補助に徹するか、剣や弓、攻撃魔法などを活用して犬とともに攻撃するかなど、クラインの育て方や戦法は、すべてプレイヤーに委ねられている。
敵を倒すと経験値が手に入ってレベルアップ、HPやMP、攻撃力などのステータスがわずかに上昇するが、これだけでは中盤以降の戦闘はかなり辛い。そこで、さまざまな「ステータスアップアイテム」を利用して能力を上げることになる。例えば、攻撃を犬に任せるのであれば、犬の攻撃力を中心に上げ、クラインは(ヒールなどの補助魔法に影響する)精神力を上げると効果的。ステータスアップアイテムには、クラインと犬の両方が利用できるものや、犬のステータスだけを上げられるものなどがある。
ステータスアップアイテムは、クラインと犬の両方が利用できる「野菜」などのほか、犬のステータスだけを上げることができる「骨」や、一時的にステータスを上昇させる「パン」「魚」といった特殊なアイテムも用意されている。
本編終了後にプレイできる「カース編」も魅力。「カース」とは、本編の途中からクラインの仲間になる聖騎士の名前。カース編では、本編でクラインが戦っていた間に、ほかのキャラクタが何をしていて、何を思っていたかなど、本編を別の角度から見られる。さらに、本編では語られなかった脇役たちの過去や、エンディング後の話を見ることもできる。
カースには犬がいないので、操作方法がクラインと異なる。【X】キーで飛び道具の弓、【Z】キーで剣や槍などの接近武器を利用する。特徴的なのが、聖騎士の証であるという「オーラ」システム。【Shift】キーで画面右下にある各色のアイコンを選んで、能力を一時的に向上できる。オレンジ色は「攻撃力アップ」、青は「防御力アップ」といった具合だ。ただし、オーラを使っている間はMPが減り続け、ゼロになると次にMPがたまるまでオーラを使えなくなるので、要注意。