「Capture It! PRO」は、ディスプレイに表示されているウィンドウなどを、さまざまなパターンで画像として取り込める高機能画面キャプチャソフト。取り込んだ画像には、そのまま調整や文字の書き込みなどの加工を施せる。アプリケーション開発やマニュアル作成、プレゼンテーション資料の作成など、キャプチャ画像を再利用する用途に活用できる。

キャプチャモードは、大きく分けて「キャプチャリング」「スナップショット」の2種類。キャプチャリングでは、矩形/任意/ウィンドウ/単色領域/指定サイズ矩形（32×32/128×128）で画面を取り込める。スナップショットでは、フルスクリーンまたはカレントウィンドウ（全体またはクライアント領域）を取り込める。

高度なキャプチャ機能としては、一定時間ごとの連続取り込み「連続スナップショット」や、Webページなど、画面上に表示しきれないウィンドウをスクロールしながら取り込む「スクロールキャプチャ」などが用意されている。さらに、キャプチャ画像の（1）プリンタへの出力、（2）メールへの添付、（3）クリップボードへの転送、（4）減色した上でのJPEG保存といったことも可能で、搭載された機能は多彩だ。

取り込んだ画像は、サムネイルで一覧できるほか、実サイズで表示・閲覧することも可能。キャプチャ画像ではなく、パソコン内に保存されている画像ファイルを、ドラッグ＆ドロップで読み込むことも可能だ。キャプチャ画像/読み込み画像は、グループ分類して管理できる。

画像加工機能も充実している。文字入力、明るさ/コントラストの調整、画像の拡大/縮小、回転/反転、トリミングなどを行えるほか、自由曲線の描画も可能。フィルタは、ネガポジ/ポスタリゼーション/エンボス/モザイク/アンシャープマスク/セピアなど、計34種類が用意されている。レイヤ機能があり、フィルタなどを個別のレイヤに適用しながら、多彩な加工を行えるようになっている。

ファイル保存は、BMP/2BP/JPEG/GIF/PNG/TIFFの各形式に対応。1枚ずつの保存はもちろん、一括保存も可能だ。一括保存時にはファイル名に連番を付加したり、画像の作成日時を設定したりできる。印刷機能も強力で、最大64枚の画像を1枚の用紙に印刷する「分割印刷」、画像やテキストを自由に配置する「レイアウト印刷」などの機能がある。

また、キャプチャ画像に限らず、ローカルに保存してあるデジカメ写真などの画像ファイルを読み込むこともできるので、用途はさらに広がる。豊富な調整機能やフィルタを備えているので、簡易レタッチソフトとして使うことも可能だろう。

使いやすさについてもよく考えられている。特に感心したのが、カスタムコマンド機能とデスクトップの状態を変更する機能だ。カスタムコマンド機能では、マウスポインタのキャプチャの有無やタイマの間隔などといったオプションごとにコマンドを作ることができるので、目的の操作を即座に行うことができる。

筆者が個人的に最もうれしかったのはデスクトップ状態の変更機能。これは壁紙やデスクトップアイコンの表示など、ユーザの好みに設定してあるものを一般的な状態に一時的に変えてくれるもの。画面キャプチャ時でも、わざわざ「画面のプロパティ」を開いて壁紙を変えるなどの手間がなくなるわけで、大変にありがたい。細かいところに配慮の行き届いた、いいソフトだと思う。

また、XPで新しくなったWindowsになじみ、さらに使いやすいようにインタフェースも一新し、業務向けにはこれまで以上に使いやすく、またファミリーユースとしても使っていただけるよう、心がけて全体をデザインしなおしました。

ユーザにお勧めする使い方
デスクトップのキャプチャ（5種類のモード）、一画面に入りきらないWebブラウザイメージをオートスクロールでキャプチャする機能、クリップボード自動取り込み機能やファイル読み込み機能など、Webページ編集や、紙面に掲載する画像編集に最適です。取り込み、加工、出力を設定してワンボタンで実行できるカスタムコマンドにより、作業効率の向上を実現します。WordやPowerPoint等のOfficeソフトで使用する画像を、アプリケーションの切り替えなしで貼り付けできるので、企画書作成でも手軽にお使いいただけます。

複数の画像を合成できるレイヤや文字入力、らくがき、レタッチソフトに匹敵するフィルタを画像加工にも使用できるため、ビジネスユースはもちろん、デジカメ画像の取り込み、加工、管理などファミリーユースにもお使いいただけます。

苦労した点
いままで切り取れなかった画面や画像をいかに取り込めるようにするかがやはり一番苦労した点です。スクロールキャプチャの性能を向上させることで、いままでよりかなり多くのWebページに対応できるようになりました。また、クリップボードの監視も【PrintScreen】キーや他のアプリケーションとの組み合わせで、全画面のDirectX表示やDVDの画面を切り取るなど、キャプチャリングの幅を広げてくれました。取り扱えるファイルの種類も増やしました。ファイル検索機能などもデジタルカメラなどのデータの取り込み、管理に威力を発揮できるよう、かなり考えてあります。

今後のバージョンアップ予定
ユーザさまから寄せられるご要望を積極的に取り入れ、改良、改善に取組み、随時アップデート^※を実施いたします。並行して、携帯電話コンテンツ制作向けなど、特定の業務に特化した「カスタムコマンド」開発・販売いたします。

※アップデート情報については、登録ユーザ様へのメールと製品サイトにて随時お知らせいたします。