「The Shop2」は、“仕事中の息抜き”を目的に作られたコンパクトなシミュレーションゲーム。周囲に目立たずプレイできるよう、「BGMがない」「プログラム名がタスクバーにも表示されない」など、さまざまな工夫が凝らされている。ゲームのプレイ中もウィンドウなどは表示されない。デスクトップの左下に32×32ドットの小さな主人公キャラとそれに見合ったサイズの小さな店のカウンターが表示されるだけだ。仕事の合間の息抜きに、毎日コツコツのんびりとプレイするのに適している。

ゲーム世界で武器屋を経営するプレイヤーの目的は、評判を高めて、お城からの注文を見事にさばくこと。基本操作は、メッセージの表示送りのほか、「はい」「いいえ」といった選択肢を選ぶだけと簡単。すべてマウスで操作できる。主人公「ブーム」の右クリックで表示されるメニューでは、ステータスなどを確認できるようになっている。

ゲームは、

1. 店を開いて商品を売買する（開店時）
2. 店を閉じて仕入れの旅に出かける（閉店時）

なかでも「評判」は大事。評判が高いほど客の来店ペースが早くなり、低いままだと先のシナリオへ進むこともできない。評判は、売買をすることで増え、断ると減る。評判や所持金を確認できる「ステータス」や、「（店にある）売り物」「（店に置いたことのある）武器リスト」は、必要に応じて参照できる。

売り物の在庫がなくなったら、仕入れの旅に出かける。最初のうちは「トーテム山」にしか行けないが、シナリオが進むにつれて、他の場所にも行けるようになる。デスクトップの左端から、右端に表示されている目的地を目指す旅だ。

旅の途中には、お金（カリム）や武器を拾ったり、出現したモンスターと戦ったりといったイベントが用意されている。拾った武器は、鞄に入れることのできる数しか持ち運ぶことができないが、旅の途中、時折現れるオバチャンが売りつけてくる鞄を買うことで、その数を一つずつ増やしていける。

旅に出れば、モンスターが襲ってくる。モンスターとの戦闘は、基本的にメッセージ表示を送って進めればよい。敵が強くて主人公の体力がもちそうにないときには「逃げる」ことも可能だが、「評判」と「所持金」が減少してしまう。ただし、敵に負けてしまうと「評判」と「所持金」が減るだけでなく、それまでに集めた「手荷物」すべてがなくなってしまう。危なそうなときは、（逃げられるならば）逃げた方が得策だ。

お客さんがやってきたり、武器を拾ったり、モンスターと遭遇したりと、イベントはかなり頻繁に発生するので、真面目にプレイするとかなり忙しい。仕入れの旅で、画面を端から端まで横断するだけでもかなりの時間を要する。ただし、リアルタイムのイベントはないので、たとえどんなメッセージが表示されても、手すきになるまで何時間でもほったらかしておけるのがよい。体力や経験値などに若干のハンデが加えられて損ではあるが、プレイヤーが操作しなくてもブームが勝手に行動してくれる「自動」機能が用意されているのもうれしい。

登場するキャラクタのそれぞれにわかりやすい個性があり、モンスターの種類も多い。イベントのメッセージなども工夫されているなど、シンプルな見かけによらず、かなり工夫されている。ただ、筆者の個人的な希望をいうならば、ゲームの多重起動を禁止するオプションもほしいところだ。キーボードでのプレイがしやすいように、「The Shop2」をカレントのタスクにするためのショートカットもほしい（もしかしたらあるのかもしれないが、筆者にはわからなかった）。さらに、イベントを呼び出す乱数に若干の偏りがあるような気がするので、できればこの点の改善も期待したい。

ユーザのみなさんに楽しんでもらいたいポイント
やはり「コッソリ」楽しんでもらいたいです。普通にプレイしてもある程度楽しめると思いますが、「コッソリやるスリル」を味わってこその、このゲームです（笑）。

バージョンアップ予定
もう、あまり仕様を変える気はないのですが、Ver.2.0には「ゲーム速度変更機能」をつけようと思っています。開店中や仕入れ中に時間の流れを3段階で変えられるようになります。早くクリアしたい人にオススメの機能です。それ以外にバグ対策は常時やっていくつもりです。報告があれば、チョクチョク直していきたいです。