「Expanse」は、実際のデスクトップのほかに仮想の画面を作成し、ユーザの作業領域を広くしてくれるソフト。縦横それぞれ3画面分まで、最大9画面分の広い作業領域を確保できる。大きな特徴が、仮想画面の状況を表示する「全体マップ」。全体マップを使って、仮想デスクトップ上のウィンドウ操作を行ったり、仮想画面間のウィンドウ移動を行ったりすることが可能だ。

全体マップは、現在使用しているすべての仮想画面の状況を半透明で縮小表示するもの。アクティブな仮想画面は、全体マップ上では白い枠線で囲まれて表示される。全体マップは移動やサイズ変更も行える。

全体マップでは、アクティブウィンドウは白、その他のウィンドウは灰色で示される。マップ内でウィンドウを識別できるよう、マップ内ウィンドウにアプリケーションアイコンを表示させることも可能。任意のマップ内ウィンドウの上にマウスポインタを重ねると、全体マップ下部にウィンドウの情報が表示される。表示内容は「タイトルバーの文字列」「ウィンドウクラス名」「EXEファイル名」から選択できる。

マップ内ウィンドウを操作することも可能。実際のウィンドウサイズを変更したり、位置を動かしたりできるほか、ドラッグ＆ドロップで別の仮想画面に移動させることもできる。さらに、ダブルクリックでアクティブにしたり、コンテキスト（右クリック）メニューから最背面へ移動したり、最大化/最小化といった操作を行ったりすることも可能だ。

仮想画面の切り替えは、全体マップのクリックやホットキーで行える。全体マップでは、仮想画面の背景部分のクリックなどで、またホットキーでは、割り当てられたキーで、全体マップ上で上下左右方向に移動して、すばやく画面切り替えを行える。アクティブウィンドウが常にディスプレイに表示されるよう、仮想画面が自動的に切り替わるようにも設定できる。

マップ内ウィンドウにアプリケーションアイコンを表示することで、どれがどのアプリケーションなのかひと目でわかるのもうれしい。別の仮想画面にアプリケーションウィンドウを移動するのも、全体マップ上でドラッグ＆ドロップするだけと簡単だ。仮想画面の切り替えもスムーズで、切り替え待ちによるストレスはまったく感じなかった。なお、全画面表示で作業する場合などで全体マップが気になるときは、不透明度を下げるとよいだろう。

複数のアプリケーションを同時に起動して利用する機会が多いユーザには、特にお勧めしたいソフトだ。

開発中に苦労した点
開発の作業中は、「Expanse」を使いたくても（テスト版を起動することがあるので）使えないのが不便だったりしますね。

ユーザにお勧めする使い方
ユーザが好きにカスタマイズできるようにと考慮して作ってあります。いろいろと弄ってみて、自分の性に合った設定を見つけてください。

今後のバージョンアップ予定
「使いやすさの追求」は、今後も重要な課題として取り組みます。更新頻度は低めですが、これからも改良を重ねていきたいと思っています。