「D-ORDERS!」は、画像形式の相互変換をはじめ、サイズ、解像度、色数などを一括変換できるソフト。色調補正やフィルタ機能搭載しており、さまざまな画像処理を行える。変換後の画像を直接、印刷したり、FTP/HTTPで転送したりといったことも可能だ。対応する画像形式は、BMP/JPEG/GIF/TIFF（G4対応）/PNG/FPX/PCX。

変換対象となるファイルは、ドラッグ＆ドロップで簡単に指定できる。変換後のファイル保存先にはローカルのフォルダのほか、FTPサーバ/HTTPサーバやプリンタを指定することが可能。ファイル転送や印刷も直接行うことができる。保存時にファイル名を「任意の文字列＋連番」のスタイルにリネームする機能もある。

大きな特徴が、ファイル形式の相互変換だけでなく、色数の増減やリサイズ、解像度の変更、回転など、画像処理に関するさまざまな変換をまとめて行えること。色数の増減では、2色/16色/256色/8ビットグレー/16ビットカラー/24ビットカラー/32ビットカラーへの変更が可能。リサイズでは、倍率指定やピクセル指定はもちろん、「幅を指定して縦横比を維持」「高さを指定して縦横比を維持」といった指定もできるなど、あらゆる用途に対応できる豊富なオプションを持っている。

明るさや輝度、色相、彩度の補正や、シャープ/ぼかし/アンチエイリアス/ノイズ除去/輪郭抽出処理、さらにモザイク/ガラスタイル/エンボス/キャンバス/油絵といったフィルタ機能も搭載する。これらの処理は、画像全体に対して行うことも、選択した矩形領域のみに対して行うことも可能。もちろん矩形選択領域だけを切り出すトリミング機能もある。変換前のイメージと変換後のイメージは、サムネイルでプレビューできるほか、内蔵ビューアを使って、原寸でもプレビューできる。

これだけ多機能で、しかも詳細な設定が可能でありながら、ほとんどすべての操作を単一のメイン画面で行えるのが大きな特徴。そのため操作自体はシンプルで、また変更したパラメータは背景が水色に表示されるため、設定内容の視認性もよく、非常に扱いやすいものになっている。

もうひとつの特徴である「オーダーアイコン」も大変に便利な機能だ。画像処理は同じ内容を繰り返し実行することが多いため、設定内容が保存できるようになっていると使いやすい。しかしこの「オーダーアイコン」ではそれをさらに一歩進め、ソフト本体を起動して設定ファイルを読み込むといった操作を不要にしてしまった。「変換したいファイルをアイコンにドラッグ＆ドロップするだけ」というお手軽操作で、目的の処理を行えるのはうれしい限りだ。

関連ソフトとして、ファイル形式の相互変換、色数の増減、リサイズ、回転、オーダーアイコン生成機能などに機能を絞ったフリーソフト「D-ORDERS!フリー版」も公開されている。シェアウェア版ほどの高機能は必要ないという人は、こちらもあわせて試してみるといいだろう。

つまり、さまざまなユーザニーズを想定して機能を盛り込んでいく「作る側（ディベロッパー）」に対し、私的な有用性を求める「使う側（1ユーザ）」としては、いらない機能の方が多くなる。このようなジレンマから、一般にソフトウェアの操作は難しい方向（グラフィカルインタフェースの落とし穴）に向かわざるを得ない現状があったと思います。

また、デジカメがここまで普及しているのに、「画像の変換作業」という工程自体がPCビギナーの方には敷居の高いものでした。写真を送りたい相手がいるとき、形式だのファイルサイズだのがわからず、変換が難しい故にあきらめてしまうのは実にもったいない。

「D-ORDERS!」ではこれらのポイントを踏まえ、「チョイス＆ゴー」をキーワードに、多くの機能の中から自分が必要な機能だけを抽出して、いつでもどこでも「ドロップだけ」というフィーリング操作で画像変換が行えるように作ってみました。アイコンをデスクトップに貼り付けておいてさえあげれば、田舎のおばあちゃんでもラクラク使えると思いますので、ぜひお試しください。(´ー`)

アイコンデザインについて
アイコンに「ドロップ」するだけで、簡単に画像ができあがる、そんな特徴を「表意」できるようなアイコンデザインを意識しました。

「上から素材をいれ」→「ガチャンと操作棒を下ろす」→「下から完成品が出て来る！」