「mini-手帳」は、わかりやすいシンプルな画面デザインのメモ帳ソフト。2ペイン構成の左側ペイン（項目欄）にツリー形式で項目が、また右ペイン（メモ欄）には選択している項目のメモ（内容）が表示される。各項目は階層構造で管理され、項目の追加/削除/移動や名称変更を行える。メモの表示をパスワードで保護することもできる。

メモの編集は、メモ欄に直接文字を入力することで行う。ファイルからの読み込みやクリップボード経由での取り込みも可能。画面下部には「Date」や「署名」といった「短文ボタン」が用意され、日付や時刻、ボタンに登録した住所などをすばやく貼り付けられる。フォントや色、文字飾りなどは、文字単位で設定することが可能。メモは、行の先頭を基準にソートできるほか、項目を対象にキーワード検索も行える。

URLやファイルのフルパスをメモに入力して、Webサイトに接続したり、ファイルを開いたりする機能もある。URLやファイルパスの登録は、エクスプローラやIEからのドラッグ＆ドロップで簡単に行える。メモ欄には、テキストデータのほかに、画像データ（BMP/JPEG）を貼り付けることも可能だ。

特徴のひとつが、一般的な「メモ形式」に加えて、表計算ソフトのワークシートのような「表形式」を備えていること。CSV形式のファイルを読み込めるほか、ExcelやLotus1-2-3といった表計算ソフト上で範囲選択してコピーし、「mini-手帳」に貼り付けられる。計算機能はないが、列幅の変更や一括調整、文字揃え、ソート（並べ替え）、行/列の挿入や削除といった操作が可能だ（メモ形式で可能な文字装飾や画像貼り込みは行えない）。

カレンダー機能もあり、日付単位でスケジュールやメモを入力できる。印刷機能では、左右マージンや行間などを設定することが可能。もちろんカレンダーを印刷することもできる。

最近はデジタルカメラで撮影した画像や、MP3やWMA形式のサウンドファイルを扱う機会も多い。画像ファイルやサウンドファイルへのパスを記入しておけば、「mini-手帳」から簡単に再生できるので、マルチメディア再生用のインタフェースツールとしても利用できる。パスワードによる表示保護を利用することで、IDやパスワードといった重要なデータの保存・参照にも活用できるだろう。

利用できる項目数は最大500。メモあたり128KBまでとなっており、日常的な利用には十分だろう。「メモを手軽に分類して利用したい」あるいは「テキストだけでは物足りない」といったユーザにお勧めしたい。

メモとしての普通の使い方のほかにも、次のような使用法があります。（1）Webに表示されている文字や画像を切り抜きコピーし、メモ欄の画像エリアに貼り付ける。切り抜きには姉妹ソフト「mini-カッター」の使用が便利。（2）同様の方法で、Excelで作成したグラフを切り抜き、メモ欄に貼り付ける。

さらに、行事の記事と写真、料理のレシピと写真、人物と顔写真等、応用範囲は広いです。「mini-手帳」を貴重な資料の保管庫としてお使いください。

その他の使い方として、メモ欄にURLやファイル名（フルパス）を書いておくと、その部分を右クリック後、「開く」でサイトに接続したり、ファイルを開いたりすることができます。あるファイルのフルパスを取得したい場合は、エクスプローラからメモ欄へドラッグ＆ドロップすると、カーソル位置に表示します。LANが有効に動作している場合、別のパソコンにインストールしている「mini-手帳」を実行し、使うことができます。