「はおスライド」は、シンプルで操作性のよいスライドショウソフト。好みの画像を素材にスライドショウを楽しめる。ウィンドウにはタイトルバー、ツールバーなどがなく、画像だけを表示する。ウィンドウの拡大・縮小が自由で、デスクトップの片隅で常時、スライドショウを実行させることも可能。スライドショウで表示中の画像を取り出す機能や、横長画像と縦長画像を振り分けて表示する機能など、ユニークな機能を搭載する。操作はマウス、キーボードいずれからでもすばやく行える。対応する画像形式はJPEG/BMP/GIF/PNG。アニメーションGIFを表示することも可能だ。

画像の読み込みは、フォルダ単位/ファイル単位いずれでも行える。コンテキスト（右クリック）メニューから読み込む場合は、指定画像ファイルを含むフォルダ内の対応画像ファイルすべてが読み込まれる。「はおスライド」ウィンドウに直接、画像ファイルをドラッグ＆ドロップして読み込ませることも可能。ドラッグ＆ドロップの場合は、ファイル単位で読み込まれる。現在、実行中のスライドショウに、追加で画像を読み込ませることも可能だ。

画像の切り替え時間は0.1秒単位で、最大20秒までで設定できる。手動による早送り・巻戻しも行える。ウィンドウのサイズは、画像の幅と高さの値で指定する方式。指定されたそれぞれの値にしたがって、横長画像と縦長画像を振り分けて表示する。例えば幅を400、高さを200と設定したとすると、横長画像の場合は幅400ピクセルで、縦長画像の場合は高さ200ピクセルで表示される仕組み。幅と高さはスライドバーを使って設定することが可能で、実際の表示サイズをリアルタイムで確認しながら設定できる。

特徴のひとつが「画像取出し」機能。スライドショウで次々に表示される画像のうち、気に入ったものをデスクトップに取り出せる機能で、表示中の画像を【Enter】キーを押すだけで取り出せる。取り出された画像は、見やすいサイズの別ウィンドウに表示される。取り出し画像の表示ウィンドウは移動やサイズ変更を行うことが可能。他のアプリケーションにドラッグ＆ドロップして開いたり、任意のフォルダにコピーしたりできる。

実行したスライドショウの内容はリストに保存し、あとから読み込んで再現できる。「記憶モード」を利用すれば、リストに保存することなく、「はおスライド」の起動と同時に、前回のスライドショウと同じ内容を実行させられる。

操作はマウスのみ、キーボードのみで行うことが可能。コンテキストメニューから操作できるすべての項目にキーが割り当てられており、キーボード中心のユーザにも使いやすい。

「はおスライド」はシンプルで使いやすいスライドショウソフトだ。メニューから画像ファイルを開くか、画像ファイルをドラッグ＆ドロップすると、ファイルの入っているフォルダ全体を次々と表示してくれる。画像データがたまってくると、どのフォルダに何が入っているのか確認することが増えてくるので、お手軽に確認できるソフトがほしくなると思う。画像を探しているときの使い勝手は、サムネイル表示のビューアとスライドショウ形式とで一長一短。ポンポンッと画像を送って探したいか、サムネイルが表示されるのを待って個別に確認していくか、ユーザのフィーリングに合う方で選ぶものだろう。

「はおスライド」は指定サイズのウィンドウに次々と表示してくれるので、サイズがまちまちの画像でもすばやく全体像を確認できる。ピックアップしたい画像があったら「取出し」機能でサブウィンドウに表示することができる。サブウィンドウに取り出した画像はそのまま他のソフトにドラッグ＆ドロップして開くこともできるため、資料を文書に貼り込んだり、レタッチソフトに読み込ませたりという連動もスムーズにできる。

筆者もこうした画像関連のソフトを試用するときには、レビュー用にストックしている画像からスクリーンショットに使うものを選ぶのだが、こうした用途にはうってつけのソフトといえる。マウスだけでなくキーボードでもスムーズにオペレーションできるので、同時に使っているソフトがレタッチソフトやレイアウトソフトでも、ワープロ系のソフトでも切り替えたときの違和感が少ないのが好印象だった。日常使うソフトはなにより自分の操作感覚に合うものが求められる。画像を見て選ぶという機能に特化している分、あなたの感覚にフィットすればデスクトップのおなじみソフトになることだろう。

そのためほとんどの操作を「マウスのみ」または「キーボードのみ」でも楽々使えます。デスクトップの大きな画面やノートパソコンの小さめの画面でも同じ操作性で使えます。便利な機能として、気に入った画像が出たときに【Enter】キーを押すか、マウスで1秒押しをすると画像を取り出せます。取り出した画像は画面の解像度に対して常に見やすい大きさに計算されて表示されます。しかも、この画像はそのままドラッグ＆ドロップできるので、デスクトップや他のソフトに画像を渡したりすることができます。

開発中に苦労したことはやはりマウスでの操作性の工夫でした。なにしろ三つしかないボタンの押し方だけでいろんな操作を割り当てるので、上記の「取出し」機能のときも、本当はダブルクリックで出せたらよいけど、それはすでに「終了」機能が割り当ててあるので、気に入った画像が通り過ぎる前にとっさにできることとして、とりあえず捉まえて（クリックして）1秒待ったら取り出すことにしました。

お勧めの機能は「記憶モード」をONにして、お気に入りの画像をどんどん集めておくと、起動するだけですぐはじめられて便利です。

今後のバージョンアップの予定としては、いまのところ「ランダム再生」機能の追加を検討中です。