マウスクリックだけで単語の意味を調べられるタスクトレイ常駐型の辞書ソフト。ブラウザやワープロなど、アプリケーションの種類を問わず、語句の上でクリックするだけで和訳・英訳を行える。通貨間の単位変換機能などもある。「Babylon-Pro」は、非常に簡単な操作で翻訳や数値変換を行える辞書ソフト。検索(翻訳)したい語句の上で、あらかじめ設定したマウスボタンをクリックするだけで、「Babylon-Pro」が自動的に単語を認識し、検索結果ウィンドウに訳語を表示してくれる。検索前に、ユーザが文字列を選択するといった操作は不要だ。さらに、翻訳モードの切り替えも不要。クリックした場所が英字であれば日本語訳、日本語であれば英訳が自動的に表示される。検索する語句は、画面上の場所やアプリケーションの種類に左右されない。例えば、アイコン名やウィンドウタイトル(タイトルバー)の文字などでも翻訳できる。
起動用のマウスボタンは、任意のものを割り当てられる。キーボードの【Ctrl】/【Shift】/【Alt】キーなどとのコンビネーションで設定することも可能。キーボードだけを使っての起動も可能で、この場合は(検索語が入力されていない状態の)空の検索結果ウィンドウが表示される。検索結果は、履歴として最大50件分が記録される。検索結果ウィンドウの進む/戻るボタンを使って以前の検索結果を表示したり、検索ボックスのドロップダウンリストから履歴を呼び出したりできる。
結果表示後、さらに詳細な検索を行いたい場合は、インターネット上で公開されている辞書「オンライン用語集」(「Babylon-Pro」では「用語集」と呼ぶ)を利用することも可能。また、検索語にスペルミスがあり、結果が見つからないような場合には「スペル候補」機能が用意されている。スペル候補は、正しいスペルを確認できるだけでなく、活用形などの語尾変化や派生語のスペルを調べるのにも役立つ。
「用語集」は、標準搭載のもの以外にも、オプションでさまざまなものを追加できる。有料で追加できるものがあるほか、「Babylon」ユーザのコミュニティが作成した用語集をダウンロードして利用することも可能。「Babylon-Pro 5.0 ジーニアス」には、詳細な解説で定評のある大修館書店の「ジーニアス英和辞典第3版」「ジーニアス和英辞典」が標準で登録されている。
「Babylon」オリジナルの辞書では、検索結果から複数形や活用形などの候補をポップアップメニューに表示して、クリップボードにコピーできるほか、日英翻訳の場合は「クロス翻訳」モードも利用できる。クロス翻訳モードでは、検索した日本語に該当する英語が複数ある場合、それぞれについて和訳を表示してくれるもので、ユーザは結果を見ながら、より適切な訳語を選べるようになっている(クロス翻訳は日本語だけでなく、仏→英や独→英などでも利用可能)。
そのほか、スピーチシンセサイザを使って単語の発音を聴ける機能、検索ボックスに入力した単語でWeb検索を行う機能、数値を入力して単位を変換する機能などがある。変換機能では、オンラインで入手した為替レートをもとに通貨を換算できるほか、重さや容積、エネルギーなどの変換や、世界各国の標準時間の換算などを行うことが可能だ。
オプション設定では、使用辞書や検索開始マウスボタンの設定のほか、検索する言語の追加やプロキシサーバ経由で接続するための設定、ウィンドウサイズの自動設定などを行える。