軽快に動作するテキストエディタ。シンプルな外観ながら、多彩な機能を備える。「QuoEdit」は、プレーンテキスト文書を編集するためのテキストエディタ。テキスト文書の編集・保存、指定位置へのジャンプ、検索・置換、印刷など、テキストエディタとして必要とされる機能はひと通り備えている。ほとんどの機能にショートカットキーが割り当てられており、キーボードのみで操作することも可能。メニューやショートカットといった操作環境の追加・変更も簡単に行える。AppleScriptを利用した自動処理にも対応する。
メイン画面のデザインは、飾り気のないシンプルなもの。ウィンドウサイズや背景色の変更(白黒反転または灰色)のほか、文字のフォントやサイズ、行送りとタブ幅の設定、行の折り返し位置の指定、不可視文字(改行/タブ/スペース)の表示/非表示の設定が可能だ。最上部のヘッダ領域には、キャレット位置の情報(文頭からの段落数/バイト数、直後の文字のコード)が表示される。
編集機能では、テキストのドラッグ&ドロップに対応するほか、段落先頭の自動インデント、最大64ステップ(メモリ容量に依存)のUndoなどの機能を搭載。文字範囲の矩形選択も可能だ。文書ファイルの保存では、改行文字コード(CR/LF/CR+LF)やファイルタイプ、クリエータを変更できる。クリエータでは、「BBEdit Lite」「YooEdit」など、他のテキストエディタの形式に加え、「SimpleText」「Internet Explorer」「Netscape」といったものも選択できる。
テキスト文書処理機能も豊富に用意されている。例えば、大文字/小文字、全角/半角、アルファベット語の頭文字の大文字化、ひらがな/カタカナといった「文字種の変換」をはじめ、テキストを段落単位で辞書順に並べ替える「ソート」、「プレフィックス(引用符)の付加・削除」「指定文字数での強制改行」などの機能などがある。プレフィックスの文字設定、強制改行する位置(文字数)の指定も可能だ。
メニューから選択できる機能のほぼすべてにショートカットキーが設定されており、操作はマウスを使わずに、キーボードだけで行うことも可能。ダイアログボックス内でもショートカットは有効だ。ダイヤモンドカーソルにも対応する。
付属の「QuoEdit's Menu」というメニューエディタを利用して、操作環境をカスタマイズすることが可能。ツール関連およびスクリプト関連のメニュー項目を編集できる。まったく新しいメニューをメニューバー上に追加することも可能だ。追加できる機能は、テキスト入力や文書編集などに関連するものから、ファイル操作、アプリケーションの起動といった操作まで、多彩だ。追加した機能にもショートカットキーを割り当てられる。
AppleScriptに対応し、スクリプトを作成することで、さまざまな操作を自動実行させることが可能。そのまま利用できるスクリプトが多数用意されているのに加え、「QuoEdit」上での操作をそのまま記述して保存できる「スクリプト記録」機能で、スクリプトを作成することもできる。アラビア語など右から左方向に記述する言語にも対応。WorldScriptが組み込まれていれば、右から左方向のテキストを編集することができる。