「3×3プレゼンター」のウィンドウは、ソフト名の通りの3×3のマスだけが表示されたシンプルなもの。ウィンドウにはメニューもツールバーもない。操作は極めて簡単で、

1. ウィンドウ上の任意のマスにエクスプローラなどから画像をドラッグ＆ドロップし、
2. 必要な数だけ画像を並べ終わったら、ウィンドウ上を右クリックしてコンテキストメニューを開き、「保存」を実行する

最大9枚から作成される画像の大きさは480×360ピクセル。組み合わされた画像のサイズも、個々の縮小画像のサイズも固定となる。説明文を添えた際に文章との対照をしやすいよう、9個のマスにはそれぞれ1から9の丸付き数字で番号が割り振られる。数字は白または黒を選択できるほか、不要な場合は「なし」にすることもできる。

いったん配置した画像を他のマスへ動かすことはできないが、マスをダブルクリックするだけで、画像をマスから消去できる。別のマスに移動したい場合は、消去したのちにあらためてドロップし直せばよい。また、配置済みのすべての画像を消去できる「ぜんぶ消去」コマンドもある。

「プレゼンター」という名前がついているが、このソフトそのものでプレゼンテーションを行うわけではなく、プレゼン用の素材画像を作成することに目的を絞り込んでいる。作成されるセット画像のサイズから見ても、またメール送信用のコマンドがあることからも、資料の写真をメールに添付するという用途が重視されているようだが、手順を説明するWebページの作成などにも有効だろう。

機能も操作もシンプルそのものだから、基本的な使い方については特別説明を要するような部分はない。ただし、いったん「常に手前に表示」オプションをOFFにすると、それ以降は画像の登録ができなくなってしまうようだ（消去は可能）。こうなると、新たに画像を登録するにはいったん終了させて再起動するしかないので、気をつけよう。

ひとつ欲をいえば、せっかく画像を縮小して貼り付けるという手間が省けるのだから、ついでに縦位置・横位置の変換（画像の回転）機能もあれば、事前に回転させておく手間が省けてもっとよかったのではないかと思う。

どんな解像度の画像もドロップするだけで9枚が1枚のJPEGになる。さらにコマには番号やアルファベットが自動でインサートされるので、画像についてのコメントも簡単に書くことができる。mixiという画像投稿機能の優れたソーシャルネットワークで公開を行ったところ、「4枚組のものがほしい」「縦長のカメラ付き携帯の画像を並べるものがほしい」などリクエストが寄せられたのでシリーズ化された。

これらの行程から、どんな画像が入っていてもフォルダをドロップするだけで、一気に1枚の画像にしてしまう「ミックスドロップ」も誕生した。「ドロップ」シリーズはアーミーナイフのような使い勝手を目指す単機能ソフトウェアである。アイコンだけで、できることが一目瞭然な「ドロップ」シリーズをぜひお試しいただきたい。

このソフトたちは100％、作る側と使う側でのインタラクションが生み出した成果です。「3×3プレゼンター」のほかに、「2×2プレゼンター」「ひまわりピンナップス」、ケータイ縦長写真用の「4×2プレゼンター」などもリリースされていますので、目的別に使い分けていただければ幸いです。(´ー`)