ゲーム会社の経営者となり、会社を大きく育てることを目的とした経営シミュレーションゲーム。「ゲーム発展途上国IIDX」は、ライバル会社による有能な社員の引き抜きや資金繰りの悪化など、さまざまな困難に立ち向かいながら社員に指示を出し、ヒットゲームの開発を目指すシミュレーションゲーム。目標は、100万本のソフト出荷と自社ハードの発売だ。
用意されたゲームモードは「初心者モード」「通常モード」の2種類。「初心者モード」は、常時チュートリアルウィンドウが表示され、ゲームが進展するたびに、次にやるべき操作を指示してくれるモード。通常モードに比べてゲーム開始時の資金が多く、楽にプレイできるが、ゲーム内の時間で3年間だけしかプレイすることができない。
ゲームの開始時点では、会社には秘書が一人、社員が一人しかいないため、プレイヤーが最初にやるべきことは、優秀な社員の雇用となる。応募者の情報(レベル、開発速度、ひらめき度、おもしろさ、意外性、グラフィックなど)をチェックし、これから売り出したいゲームの方向性に合ったスキルの持ち主を採用すればよい。ただし、レベルの高い人材は当然、費用も高くつく。ゲームの開発は「開発室」単位で行う。開発室のメンバーは1〜6人。開発室は二つまで作ることが可能。効率よくゲームを開発するためには、一つの開発室に3〜4人の社員が必要だ。
開発室のメンバーが揃ったら、ゲーム開発がスタートする。開発にあたっては、ゲームを漫画原作付きのものにするのか、それとも自社オリジナルにするのかといったことを決定する。漫画のゲーム化は、出版社から許可を得て、契約金を払う必要があるが、原作の人気に応じてある程度の売り上げが期待できるというメリットがある。一方、オリジナルゲームは余計なコストがかからないぶん安く作れるが、売れ行きは完全に自社の開発能力次第ということになる。なお、以前に発売した「殿堂入り」ゲームがある場合に限り、もう一つの選択肢として、そのゲームの「続編」を開発することも可能。新作のゲームにも前作のパラメータがある程度引き継がれるため、ヒット作になる可能性が高い。
さらに、「開発ハードウェア」と対象ユーザの年齢層を決定し、社員に「企画会議」を行わせる。会議では開発室のメンバーが意見を出し合い、開発するゲームの「おもしろさ」「独創性」「グラフィック」「音楽」のバランスを検討した上で、「企画書」を提出してくる。プレイヤーは企画書を見て、その方針での開発を決定するか、それとも破棄して再度企画会議を行わせるかを判断する。
企画書が完成すると本格的なプログラム開発に入り、α版の完成→β版の完成→バグフィックスという段階を経てゲームが完成する。プログラミングなどの作業はすべて社員がやってくれるので、プレイヤーは各段階の完成報告を待ち、次の方針の指示を与えるだけでよい。
さらに、完成したゲームの出荷、出荷状況をチェックしながらの今後の売れ行き予想、生産量の判断など、非常に幅広く経営シミュレーションを行える。そのほか、会社があるのと同じフロアに「リサイクルショップ」「ゲーム専門学校」「社員温泉」などのテナントを最大三つまで置いて、会社経営の補助として使えたりなど、さまざまな工夫が凝らされている。