ソフトを開発しようと思った動機、背景
作ろうと思ったのは、プレイヤーに「考えさせる」作品。作品として「ただおもしろかった」だけで終わってしまうのではなく、プレイ後に残る何かを求めました。プレイしたあとにプレイヤーに考えさせ、場合によってはプレイヤーの生き方にまで影響を与えたい。そのようなコンセプトで作品を制作しました。制作中に「ゲーム甲子園」というコンテストがあることを知り、よい発表の機会だと応募したところ、コンストラクションツール部門の部門賞を受賞することができました。
ゲームには映画や小説、アニメにも負けない豊かな表現能力があります。このジャンルの対象を一部のゲーマーや子供たちだけに限ってしまうのはあまりに惜しい。「ひよこ侍」は普段ゲームをやらない人にもやってもらえるよう、あえて難易度を高くしませんでした。この作品を一人でも多くの人にやっていただけることを願っています。
開発に苦労した点
制作中はずっと気が狂いそうでした。苦労話を挙げればきりがありませんが、一つ取り上げるとすれば、遠くに住むメンバーと連絡を取りづらかったのは苦労しました。
壮快感があって奥深い戦闘を作るため、なるべくプレイヤーの動きを制限しないように注意しました。しかしそうすると、戦闘が簡単になりすぎたり、かといって敵を強くすると複雑な操作を要求されるようになったり……。とまあ、戦闘バランスには最後まで悩まされました。敵の行動アルゴリズムなど、とにかく戦闘にはこだわりました。大変な2年半でしたが、故郷に帰るシーンを作るために実際に里帰りをしてみたり、役作りをしてみたりと、とても充実した期間でもありました。
ユーザにお勧めする使い方
プレイ時間はそれほど長くないので、他の音楽を聴きながらやテレビを観ながらではなく、「ひよこ侍」に集中してプレイしていただけると幸いです。
(vivid calm)