「計算式」をテキスト形式で入力して、計算を行える電卓ソフト。豊富な関数や定数を利用できるほか、グラフ表示なども行える。基本的な使い方は、メイン画面の入力エリアに計算式を書いて【return】キーを押すだけ。四則演算の優先順位や括弧による計算順序の指定も、「2*8/9+6(98-4)/56」のように、紙の上で計算するのと同様に行える。
特徴は、科学技術計算や化学計算向けの関数や定数が豊富に用意されていること。一部を挙げるだけでも、
- 通常関数
- 四則演算/括弧/虚数/指数/乗数/対数/階乗/平方根/三角関数/複素数/順列/組み合わせ
- 特殊関数
- ジンク関数/ガンマ関数/ベータ関数/誤差関数/ベッセル関数/エルミート多項式
- 科学・数学定数
- 円周率/プランク定数/光速/アボガドロ数/ボルツマン定数/ボーア半径/真空誘電率
といった有名どころがずらりと並ぶ。代入/微分/積分/総和といった関数操作を命令したり、0〜1の乱数や前回の結果を特殊定数として利用することも可能。「draw」という命令を利用すると、関数や分布を別画面のグラフとして表示させられる。また、「=」の左に名称、右に式や数値を記述することで、ユーザ定義の関数や定数を登録・利用することもできる。式や結果の保存機能として、「メモリ」と「履歴」の各機能を持つ。メモリ機能は、「in」ボタンを押して入力エリアの文字列を保存し、「out」ボタンで呼び出せる。保存したデータはソフトを終了しても記憶される。履歴機能は、計算式と結果の履歴を一時的に記憶する。「out」ボタンで入力エリアに呼び出せるほか、「save」ボタンで、デスクトップにテキストファイルとして出力できる。
サービスメニューに対応していることも特徴のひとつ。テキストを扱うアプリケーションで計算式のテキストを選択し、「サービス」メニューに追加した「Calc in TCalc」を呼び出すと、計算が実行される。複数の式をまとめて計算することもできる。計算式が書かれたテキストファイルを「T'Calc」にドラッグ&ドロップすることでも、同様に一括計算を行うことが可能だ。