「RocketMouse」を使うには「記録」「再生」の2ステップの手順が必要。「記録」では、「RocketMouse」のツールバーから「記録開始」を選択し、マウスおよびキーボードを使ってWindows上で任意の操作を行う。例えば、特定のアプリケーションを起動したり、そのアプリケーションのメニューから機能を選択したりといったものだ。マウスやキーボードで行う操作はすべて記録できる。

「記録」が終了したら、記録したデータを「再生」する。先ほど記録した操作通りにマウスポインタが動き、またマウスボタンがクリックされたり、キーボードから文字が入力されたりする。マウスの動きは、タイミングまで含めて記録される。例えば、時間のかかる処理を行い、待ち時間が発生したような場合も、記録通りのタイミングで操作が再生される。「再生時にマウスの動きが速すぎて、記録時と同じ動作を再現できない」といったことはない。

操作記録の対象は、「マウスおよびキーボード操作の両方」「マウス操作のみ」「キーボード操作のみ」の3種類から選択できる。操作記録をユーザが手動で編集することも可能で、例えば、記録中にうっかり誤った操作をしてしまった場合でも、その部分だけをデータから削除できる。

さらに、複雑な操作を簡単にデータ記録できる「特殊機能の記録」機能もある。例えば、特定のアプリケーションを起動したり、ダイヤルアップ接続したり、マウスカーソルの直下にある文字をクリップボードに転送したりといった操作を、メニューから選択して設定できる。

「RocketMouse」では、「最初の処理」「繰り返し処理」「最後の処理」の3種類の操作をそれぞれ独立して記録できる。これらは再生時に、最初−繰り返し−最後の順で、連続して実行させることが可能。「繰り返し処理」は、再生時に指定回数分だけ処理を繰り返し実行するもの。「最初の処理」でプログラムを起動し、「繰り返し処理」で定型操作を決まった回数だけ繰り返し、「最後の処理」で結果を保存する、といった操作を実現できる。

操作記録は設定パターンファイル（*.roc）として保存し、好きなときに再生できる。パターンファイルをワンタッチで呼び出すランチャ機能を装備しており、記録済みの一連の操作を簡単に実行できる。タイマ機能を装備し、指定時刻に指定の操作を行う、といったことも可能。さらに、メールランチャ機能があり、あらかじめ設定したメールアドレスに対して、指定の書式でメールを送信することにより、リモートで「RocketMouse」を操作することができる。

「RocketMouse」のようなソフトは、乱暴な言い方をすれば「GUI向けのスクリプト作成ツール」と考えればよい。「いつ」「どこで」「マウスボタンをクリックした」というような処理を、「RocketMouse」は自動的にスクリプト化してくれるのである。DOSコマンドであれば、実行時のオプションやパラメータによって、コマンドの動作をさまざまに変化させることが可能だが、「RocketMouse」は、GUIプログラムに対して「マウス操作」を伝達することで、コマンドラインのオプションとまったく同じ概念の操作を実行する。

ところで、「RocketMouse」の提供する機能は、実はGUIでプログラムを作成する人にとっては必須とも言える。GUIのプログラムの場合、例えば「ファイル」「開く」メニューを選択したあと、ダイアログを閉じるという操作を100回繰り返すとエラーが出る、といった「操作の繰り返しで出るエラー」がしばしばある。しかし、こうしたバグは、再現させるのは実に難しい。というのは、まったく同じ操作を間違いなく何度も繰り返すというのは、手動では非常に困難であるからだ。こんなとき、プログラマはデバッグのためにこの種のソフトを利用する。普段、定型処理に悩んでいる人はもちろん、プログラマにとっても必携のソフトといえる。

開発で特に力を入れた点
ソフトの性格上、高い確実性・信頼性が求められる場で使用されることが多いので、実際の業務に堪え得るよう、数多くのテストを重ねて処理のチューニングを常に行っております。おかげさまで、この高い信頼性が認められ、官公庁をはじめ、多くの企業ユーザ様にもご利用いただいております。また、「複雑な処理をいかに簡単な設定で実現させるか」という点にも力を入れて開発しております。

ユーザにお勧めする使い方
日常の面倒な繰り返し作業なら、ほぼ何にでもご利用いただけると思います。使い方次第で用途は無限大ですが、以下にその中から一部ご紹介させていただきます。日常作業や業務の効率化にぜひお役立てください。

• 通常のマウス/キー操作の自動処理一般
• Excelやテキストファイルなどの大量データ一括処理
• トレイランチャー機能を使ったアプリケーションの起動＆位置調整
• 使用エディタを問わない文章の整形
• 時間を指定してのWindows終了・スタンバイ・復帰
• Webページの入力欄へ住所・氏名などを自動記入
• 業務アプリケーションのサポートツールとして利用
• 外出先から携帯メールを使って自宅PCを操作
• ソフトウェアのテストツールとして
• 操作手順の説明など、社員教育用ツールとして
• 店頭でのデモ etc...

ハンディキャップフリー制度がございます
ハンディキャップのある方からのお問い合わせも多く、便利に使えるとのご意見もいただきますので、ハンデキャップフリー制度を設けました。ご利用の際は確認書類等が必要となりますので、メールにて town@tkd.att.ne.jp までお問い合わせください。