「水色の塔」の特徴は、操作がシンプルでゲームを快適に進められること。ダンジョン内では画面左に「移動」「探索」「持物」といったコマンドボタンが表示され、クリックするだけで探索を行える。中でも基本となるのは「探索」コマンド。このボタンをクリックすると、スロットマシンのように1から9まで高速回転する三つの数字が表示される。各々を停止させて出た数字によって、「敵が出現」「次の階への階段を発見」といったイベントが発生する。

敵が出現した場合の戦闘方法もシンプルで、「戦う」「アイテム」「逃げる」から選択するだけ。次の階への階段を発見したあとは、いつでも「移動」ボタンで上の階に上がれる。街に戻れるのは5階、10階、15階などの5の倍数の階のみとなる。

探索で出た数字によっては「宝箱発見」「落石イベント」といった、ミニゲームをともなうイベントがある。例えば、宝箱の鍵を開けるには「次に出てくる数字が、今の数字より高いか低いか」というHIGH/LOWゲームをクリアしなければならない。落石イベントでは、ランダムに表示される数字を時間内に小さなものからクリックしなければならない。ゲームに失敗すると、体力が減るといったペナルティがあるので、注意が必要だ。

探索コマンドを使うたびに、シオの「満腹度」が減っていく。体力または満腹度が0になると、シオは強制的に街に強制帰還させられてしまい、ダンジョン内で手に入れた宝物やアイテム、お金の一部などを失うという、大きなペナルティが課せられる。

プレイヤーは経験値をため、レベルアップしてステータスを上げられるほか、お金をためて街の店から「剣の巻物」「鎧の巻物」を購入することでも強くなれる。戦闘時に上がることもあり、強くなる方法はいろいろと用意されている。

主人公シオと、町の人たちとの会話はバラエティに富んでおり、おもしろい。主人公に好意を持つ少年や、厳しい師匠の愚痴をこぼす友人など、個性的なキャラクタが揃っている。表情も豊かで、会話イベントを楽しむのも、「水色の塔」の楽しみ方の一つといえる。

最上階（30階）に辿りついてボスを倒しても、同じセーブデータを使って何度も塔を攻略できるのはうれしい。2周目以降は敵も強くなっているので、何度プレイしても飽きない。装備できるオーブの数が変わって戦略性が変わるほか、2周目以降しか見られないイベントが用意されているので、ぜひ何度でもプレイしてみてほしい。

開発中に苦労した点
表情をちょこちょこ変えることと、声の音量調整が苦労というか面倒でした。それと、ゲーム内に出てくる挿絵を描いていただける方を探すのに苦労しました。最初は当ホームページで募集をかけたのですけど、まったく応募がなくて……。結局、無償で描いてくれて、かつ技術のある絵師様を自分で探したわけですが、これがまた、なかなか見つからずに四苦八苦でした。それだけに協力していただいた絵師様たちには大変感謝しております。

ユーザにお勧めする使い方
水色の塔はマウスのみの簡単操作、テンポのいいゲーム展開、シンプルな育成システム……などなど、ユーザフレンドリーな、お手軽にできるフリーゲームを目指して開発しました。ぜひ遊んでみてください。また、裏技的ですが、【Ctrl】キーを押しながらプレイすることで、テキストなどを高速化できます。何度も同じ文面を見るのに飽きてきましたら、利用してみるといいのではないでしょうか。

今後のバージョンアップ予定
ツールの仕様上、あまり大きな更新はできそうにないので、更新するときは基本的にバグ修正や簡単な操作面の修正だけだと思います。また、「水色の塔」ではありませんが、新作も鋭意製作中ですので、そちらの方も楽しみにしていただければ幸いです。