あらかじめ条件を設定することで、テキストデータを自動振り分けしてくれるクリップボード拡張ソフト。「くりっぽ S&C」は、クリップボードに転送されたテキストの保持・再利用といったクリップボード拡張ソフトの基本機能に加え、フィルタによる自動振り分け、複数データの一括貼り付けをはじめとしたユニークな機能を備えたソフト。文字列指定でテキストを振り分けてくれるため、さまざまな文字列を大量にコピーした場合でも、あとから探しやすい。保持したデータを編集してから再利用することも可能だ。
自動振り分けを行うためのフィルタは、文字列を指定個数以上含むことを条件にできるもの。文字列は1フィルタ内で最大2グループまで設定できる。1グループ内に複数の文字列を登録することもできる。改行入りの文字列は、改行を含めてデータ全体を対象に処理することも、改行ごとに処理することも可能。複数のフィルタに該当する文字列がクリップボードに転送された場合は、すべてのフィルタに振り分けられる。
フィルタには、
- 「優先フィルタ」と呼ばれる通常のフィルタ
- 「優先フィルタ」で振り分けが行われなかった場合のみ機能する「非優先フィルタ」
- すべての転送データが格納される「全て受け入れ」
- 自動振り分けしない「保管用」
の4種類のタイプがあり、ユーザが自由に設定できる。さらに、データが特定の文字列のみで構成されている場合に振り分けを行う「限定文字」を設定することも可能で、自在な振り分けを行える。フィルタはあらかじめ「住所」「名前」「ウェブ・メール」などが用意され、例えば「都 区 県 府 道 市 町 村 丁 番」といった文字を含むデータ=住所の振り分けをすぐに行える。振り分けられたデータは、フィルタごとに一覧表示させ、【Ctrl】+【C】またはダブルクリックで他のアプリケーションに貼り付けられる。改行を含むデータの場合は展開し、選択行のみを再利用することも可能。複数のデータを選択して、まとめて貼り付ける機能もある。
保持されたデータは、再編集ができるほか、一覧表示ウィンドウ内でのドラッグ&ドロップで順番を入れ替えられる。他のフィルタグループへの移動も簡単に行える。
そのほか、他のアプリケーションへの貼り付け後にTabを入力する機能、チップヘルプで選択データのすべての文字列を表示する機能、長いデータでもなるべく1行で表示できるようワンタッチでウィンドウ幅を広げる機能など、便利な機能を搭載する。