traceroute、whoisといった複数のネットワーク解析用ツールを駆使することで、IPアドレスまたはホスト名から、ホストの存在場所などの基本情報を調査できるソフト。ホストの場所やアクセス経路を、世界地図上にわかりやすく表示してくれる。インターネットを利用していると、「どのような人がどこからアクセスしてきたのか」を知りたくなることがないだろうか。例えば、IPアドレスがわかっていれば、nslookupなどのコマンドでホスト名を知ることはできるが、どこからアクセスしているのかまでははっきりしない。「VisualRoute」は、nslookupのほか、traceroute、whois、pingなどの情報調査ツールを統合したソフト。ツール類の呼び出しは「VisualRoute」から自動的に行われるため、ユーザがコマンドの使い方を覚える必要はない。
アクセスしてきたホストの場所が判明した場合、「VisualRoute」画面内に表示される世界地図上に、ホストが存在する場所をプロットできる。世界地図は、自由に拡大・縮小を行うことが可能で、世界中のどの国、どの場所からのアクセスかを視覚的につかめる。結果の表示精度は、ホストの場所情報をどの程度まで調査できたかに左右されるが、基本的に国籍はもちろん、市や町といったレベルまで表示することが可能だ。
さらに、見つかったホストに至るまでの経路情報、ホストに至るまでの通信時間(ラウンドトリップ時間)などもあわせて表示してくれる。経路情報一覧では、途中経路のホスト名をクリックするだけで、そのホストに関する詳細な情報を参照することが可能。特定のホストまでの接続経路に問題がある場合にも、その地点までの経路が表示されるため、問題が発生した個所を正確に知ることができる。
そのほかにも、電子メールアドレスから、送信元のメールサーバアドレスを追跡する機能などを備える。自分のWebページやパソコンにアクセスしてきたり、攻撃してきたりした人の情報を詳しく調査するのに役立つ。