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新着ソフトレビュー

2003.10.15

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今日のお仕事
ランチャと連動して必要なソフトを起動できるジョブ管理ソフト

■Windows XP/Me/98　　■フリーソフト


	メイン画面でジョブを登録・管理。「仕事の説明」の代わりに、画像の表示も可能
	◎そのほかのスクリーンショット今日行うべき仕事を一覧表示する「ToDoリスト」。「Job Starter VIII」と連携することも可能前月、当月、翌月の全ジョブを表示する「バーグラフ」。進捗状況や並行作業の確認に便利

60日以内に完結する仕事（ジョブデータ）を管理するためのソフト。分単位などの細かな管理ではなく、数日から数週間単位の仕事をザックリと管理するのに適する。

「今日のお仕事」では、仕事の管理を1日単位で行う（分単位、時間単位といった細かな管理はしない）。ユーザは、前月/当月/来月の3ヵ月分のカレンダーを利用してジョブデータを登録する。この際、

終了日は開始日から60日を超えない
終了日は開始日より過去でない
3ヵ月にまたがらない

の条件内でデータ登録を行う。

ジョブデータには「入力日/更新日」「データNo」「タイトル」「内容」「開始日」「終了日」「顧客」「Job No」「仕事の種類」「未完/完了のチェック」の10項目を登録できる。「入力日/更新日」「開始日」「終了日」はカレンダーのクリックやドラッグで指定することが可能。「ユーザー設定」で「顧客リスト」と「仕事の種類リスト」を作成することで、「顧客」と「仕事の種類」を一覧から選択して指定できるようになる。

ジョブデータは「データNo」を指定して閲覧できるほか、「To-Doリスト（Today's Job）」「バーグラフ表示」「データビューア」で確認できる。To-Doリストは当日行うべきジョブだけを一覧表示するもの。バーグラフでは、当月または前月のすべてのジョブをガントチャート形式で表示する。データビューアはバーグラフと同様の一覧表示だが、テキストベースでの表示となる。ジョブデータをテキストファイルに出力して、他のアプリケーションで開くことも可能だ。

ジョブデータは月ごとに異なるデータファイルに保存され、最大31件のデータを保存することが可能。ファイル名は「Y2003OCT.mjf」というように、西暦と月の英語表記を用いた命名規則で自動設定される。同じ作者によるランチャ「Job Starter VIII」との連携機能を備えており、「今日のお仕事」から「Job Starter VIII」を呼び出して、作業に必要なアプリケーションを起動できる。

そのほか、「写真パネル」に好きな画像ファイルを表示するといった機能などがある。

ソフトライブラリからのおすすめソフト

不要なアプリケーションを跡形なく消去できる、使いやすいアンインストール支援ソフト
「GeekUninstaller」

実際のフォルダ構造にかかわらずファイルをわかりやすく分類・管理し、すばやく参照できる
「dINDEX.2」

64bit OSに完全対応。ハンターモードの改善なども図られた“強力”アンインストーラの新バージョン
「Revo Uninstaller Free」

シンプルなデザイン、軽快な動作、カスタマイズ自由度の高さが特徴の高機能メディアプレイヤー
「RE PLAYER」

日付ごとの出来事や予定などを“1行文章”でサッと書き込めるカレンダー＋メモ帳ソフト
「出来事帳」

reviewer's EYE

分単位、時間単位のスケジュール管理を省き、大まかなスケジュール管理機能に注力したジョブ管理ソフトで、使いやすさに重きが置かれている。営業マンなど、分刻みのスケジュールを管理するニーズは市販のPIMソフトに任せ、短期間で完結する仕事を忘れないようにするといった、メモ代わりとしても気軽に利用できる。

同じ作者によるランチャ「Job Starter VIII」と連携させることにより、仕事で必要なソフトを一度に起動することができるのは便利だ。「To-Doリスト（「Today's Job」）」で今日の仕事を確認したのち、ランチャを起動して必要なソフトをまとめて立ち上げ、作業の準備を一連の流れの中で完了させることができる。あとは仕事にとりかかるだけだ。

仕事用のツールとしての使い方以外に、タイトルや内容欄を利用して、簡単な日記としても活用できる。「仕事の説明」パネルの代わりに「写真パネル」を表示して、自分のお気に入りの写真をデスクトップに飾ったりすれば、仕事中の清涼剤にもなるだろう。「仕事の説明」パネルがなくても、ToDoリストやメモとしては十分利用できる。

機能が絞られているおかげで使いやすいが、開始日が来月のジョブは（再来月のカレンダーが扱えないため）終了日を来月中に設定しなければならない、といった制約がある。設計思想との関連もあり、即改善とはいかないだろうが、ジョブデータの登録に関する制約が見直されると、より使いやすくなると思う。細かい点では、ジョブデータを1件登録するたびに、「データを更新」を実行する必要がある点が若干面倒に感じた。

苦言も呈したが、「今日のお仕事」は備忘録的に利用するにはうってつけのソフトであり、文房具のように気軽に利用できるソフトといえる。

（川越裕之）

ソフト作者からひとこと

ソフトを開発しようと思った動機、背景
仕事の性格上、短納期の仕事が続けざまに入ってくることがよくあります。こんなときにうっかり無理な仕事を受けてしまうと、「納期」の二文字に押し潰されそうな、食事も喉を通らない日々を過ごすことになります。こんなことを何度か経験するうちに、備忘録的に使えて「チョコチョコ起動できる軽い」ジョブ管理ソフトを作ろうと思い立ちました。

開発中に苦労した点
「チョコチョコ起動できる軽い」をコンセプトとしているので、「データベースエンジン（BDE）を使用せずに実現する」をテーマに開発に着手しました。また、データの保存には通常のバイナリファイルを使用することにしました。しかし、このファイルに1年分のデータを保存して信頼性を維持できるのか、過去のデータを参照したい場合は、どうやって検索しどうやって表示するのかなど、BDEを使用しない開発に課題が山積しました。こうした課題に対する一応の回答が、現在の「今日のお仕事」の姿です（これがベスト、とは思っていませんが……）。

ユーザにお勧めする使い方
「To-Doリスト」ダイアログで今日の予定を確認し、予定項目をクリックすると、プログラムランチャ「Job Starter VIII」が起動して、「今日のお仕事」が自動的に終了する──こんな使い方が可能です。予定確認後、直ちにパソコンで仕事を始める方は、パートナーソフト「Job Starter VIII」を登録しておかれるようお勧めします。

今後のバージョンアップ予定
Ver.1.20でバーグラフ表示が可能となったことで、ジョブ管理ソフトとしての機能上の体裁は整ったかな、と思っております。当面は、これまでのユーザの方々からの声を反映して、使い勝手の向上に努めます。その後、印刷機能など、新しい機能を搭載していこうと思っています。また、「今日のお仕事」にふさわしい機能、例えば住所録機能を加えることも検討しています。ただ、いろいろな機能を内蔵すると、「チョコチョコ起動できる軽い」というコンセプトから外れることも考えられるので、パートナーソフト（例：Job Starter VIII）として独立したアプリケーションとしようか、とも思っています。が、まだ検討段階です。

（M_Nakamura）