主人公は、緑色のユニフォームを着た凸凹コンビの二人組。二人で一組なので、別々に操作することはできない。二人は力持ちで、わにを頭の上に持ち上げて運べる。ただし、わにを運べるのは平坦な道だけ。穴や岩で道がふさがれていると通れず、壁やブルドーザーを越えて運ぶこともできない。

主人公とともに活躍するのがブルドーザーだ。障害物となる岩や他のブルドーザーを押して進路からどかしたり、岩を落として穴を塞いだりすることができる。ただし、ブルドーザーには方向転換ができず、前後にしか移動できないという大きな制限がある。できることは前方に物を押すことだけ。いったん押した物は、引き戻すことができない。ブルドーザーへの乗り降りを左右からしかできないことも、時としてゲームのポイントとなる。

ステージは4ステージが1セットで、いずれかひとつのステージをクリアすると、次のステージセットが表示される。時間制限や、クリア失敗によるペナルティなどはない。

なによりも用意されている問題がすばらしく、よく考えられた手強いパズルが数多く揃えられている。最初の方のステージですら、どのブルドーザーをどういった順番でどのように動かせばいいのか、随分と悩まされた。「何をどうしたらよいか」ということはわかるのだが、「どうしたらそうできるのか」がわからない。最初に見たとき、筆者の頭では「本当にこれ、解けるのか？」と思わされたステージもある。ルールもよくできている。ブルドーザーは左右からしか乗れないので、むやみに動かすのではなく、乗り降りするための通路を確保しなくてはならない。ルールとステージのバランスが、よりパズルを難しく、おもしろくしている。ステージ選択時にちょっとしたコメントが表示されるが、実はこれがヒントになっているので、見逃さないように。

自分でステージ（庭）を作成できる「庭エディット」機能が用意されているのもうれしい。マス目の上にブルドーザーや石、わにやプールなどの各パーツを並べていくだけなので、難しく構えることなく、作成に挑戦できる。操作の面もよく考えられていて、配置したパーツを一括して上下左右にずらしたり、列を挿入したりといった編集システムが充実している。用意されたステージをすべてクリアしたあとも楽しめて、一つで二度おいしいソフトに仕上がっている。

開発中に苦労した点
一番苦労したのはグラフィックです。わにがなかなかわにに見えなくて、何度か描き直しました。いま思えば、わに以外の何か描きやすいものにして、タイトルも変えてしまえばよかったのですが……。あとは、お約束ですが、面データ作りでしょうか。20面くらいまではすぐにできましたが、そこからなかなかネタが浮かばず、必要な数を揃えるのに数ヵ月かかってしまいました。

ユーザにお勧めする使い方
このゲームでは、面を必ずしも順番に解いていかなくても先に進めます。一つひとつの面が比較的短い時間で終わるので、ちょっとした暇のあるときに、好きな面を選んで少しずつ解き進めていくのをお勧めします。また、面エディタが付いているので、オリジナルの面作りに挑戦してみるのもよいかと思います。

今後のバージョンアップ予定
やはり音楽がないと寂しいので、いずれ付けてみたいと考えています。