命日の年月日（西暦または和暦）を指定して、忌日の表示方法で西暦または和暦を選ぶだけで、「命日」「初七日」から「百回忌」までの忌日の年月日と曜日の一覧を表示する。期間は西暦1年から西暦9999年までをカバー。和暦では、日本で年号が初めて制定された大化元年（645～）から平成まで、すべての年号が表示される。ただし、命日の指定で使えるのは明治以降、平成までとなっている。

忌日は、宗派によって若干の差異があるが、「HM_KIJITSU2_X for Mac」では、宗派ごとに適切な忌日だけを表示させられる。宗派は、同じ忌日になる「浄土宗、真言宗」「日蓮宗、曹洞宗、臨済宗」「天台宗」「浄土真宗」の4グループに分けられており、ユーザはこの4グループのいずれかから選択するようになっている。

故人の命日を、俗名（生前の名前）、戒名、享年とともに保存しておく機能もある。保存された故人のデータはリストに一覧表示される。リストは俗名や命日で並べ替えることができるほか、俗名をキーワードにして検索することもできる。

命日で実際にはありえない日付を入力したときに、「その月に31日は存在しません」「閏年でないので29日は存在しません」など、具体的な間違いを指摘したり、保存時に、宗派や俗名などデータを入力したかどうかの確認メッセージが出したりといった配慮がなされている点もポイントが高い。こうしたソフトは、年配の人が使うことも想定されるため、パソコンにあまり慣れていない人でも、とまどうことなく使えるように設計されている点はありがたい。

故人の忌日を計算するという事態には誰でも直面する可能性があるが、正確に日にちを計算するのはなかなか大変なもの。使い勝手もいいし、印刷して保存することもできるので、身内や親しい人に不幸があったときには、すぐに役立つはずだ。また、仏教における忌日の考え方や、それぞれの忌日の意味と法要の規模など、忌日にまつわる「豆知識」は重宝しそうだ。

開発中に苦労した点
法事に限らず、もともと冠婚葬祭等の知識が少ないため、情報収集に苦労しました。

ユーザにお勧めする使い方
今回のバージョンからデータベース化しました。保存や検索が可能になりましたので、個人ユーザはもとより、寺院関係の方や、葬儀業者の方々にも使っていただけたらと思います。

今後のバージョンアップ予定
いまのところはありませんが、まだ載っていない宗派もあるようですので、情報をいただければバージョンアップ版としてリリースしたいと思っています。また、現在は簡易印刷的ですが、もう少しそれっぽく柄も付けて、縦書きで出力することを、時間があれば検討したいと思います。その他バグ情報、ご要望等ありましたら、ご連絡いただければ幸いです。