フィールドを区切る条件は、定義ファイルで規定する。テキストファイルを開く際に選択した定義ファイルの定義により、レコード（行）が区切られて表形式で表示される。定義ファイルを自動判別させてファイルを開いたり、読み取り行の範囲を指定して開いたりすることも可能だ。定義ファイルは、ウィザードを利用して記述できる。

ひとつの定義ファイルには、複数の定義を記述することが可能。レコード単位で区切る条件を指定できるため、1ファイル内で区切り方を変えて見やすく表示させられる。もちろんフォント色、背景色などは定義ファイルで定義しておける。

指定レコード/フィールドの表示/非表示や、条件を指定して必要なデータだけを表示する指定定義対応レコード表示、強調表示なども可能。データのソート、検索、置換といった機能を備えるほか、指定条件に合うデータを「ファイルフィルタ」の内容にしたがって表示の上で置換するフィルタ機能も備えている。

編集したテキストファイルは、セパレータ、引用符、出力フィールド、タイトル行を指定したり、前後の空白カットなどのオプションを指定したりして、固定長形式かCSV形式で保存できる。

「IKARI」なら、定義ファイルさえ作成すれば、固定長ファイルをわかりやすく表示してくれる。レコード単位で区切る条件を指定できるので、1ファイルで複数の区切り方を指定できる機能も秀逸だ。

筆者は、COBOLプログラムを汎用機で動かす前にパソコンで検証するが、処理するファイルは固定長形式ファイルで視認性が悪い。「IKARI」を利用してファイル内容を確認することで、作業効率がアップすることは間違いない。固定長形式ファイルを利用する機会が多いユーザにお勧めしたいソフトである。

ソフトを開発しようと思った動機、背景
普段から、さまざまなレイアウトの固定長ファイルを扱っており、いちいちレイアウトを覚えるのが面倒だったので、見やすく表示できるソフトを探していたのですが、見当たらなかったので、自分で作ろうと思いました。

開発中に苦労した点
Delphiという言語がはじめてだったので、覚えるのに苦労しました。あとは、インタフェース部分も、Excel、Accessを参考にしたのですが、悩みました。特に、定義ファイル作成ウィザードは、どうやっても使いやすくならないので、困りました。

ユーザにお勧めする使い方
そもそも固定長ファイルを表形式で閲覧すること自体、意外に便利です。あと、フィールド毎に色を付けられたり、いろいろな場所の色を変更できたりするので、カラフルにして楽しい固定長CSVライフ（？）を送ってください。また、フィルタ機能は、ほかに同様のことができるソフトを見たことがないので、ぜひ活用してほしいです。

今後のバージョンアップ予定
ファイルサイズが大きくなってきたので、根本的な見直しを考えています。また、「IKARI」と連携のしたソフトの開発も計画してます。

お願い
バグフィックス、機能追加など、自分ひとりでは限界があります。気づいたこと、「こんな機能がほしい」、はたまた「こんな風に使ってます」などありましたら、メール、BBS等で教えてください。みなさんのご意見が頼りです。