ソフトを開発しようと思った動機、背景
「Windows付属の電卓や、通常の電卓で……途中で入力を間違ったら、すぐに訂正できますか?」
「電話などで計算を中断したとき、どこまで入力したか覚えてますか?」
「いくつかの計算結果をメモリで合計したいとき、『M+』キーを押し忘れたことはありませんか?」
「『÷10』の計算を間違って『÷0』と入力し、それまでの計算をパーにしたことはありませんか?」
「同じ計算式でちょっとだけ値を変えて計算し直したいとき、長い式だとうんざりしませんか?」「お手持ちの電卓で、『5×−(8−4)=』を計算してみてください。多くは5、×、(、8、−、4、)、+/-、=のように『+/-』を『)』のあとに入力する必要があるのです。(値が表示されている状態でないと『+/-』ボタンが無効だから)このとき『+/-』ボタンを忘れず押せますか?」
これらの問題について私なりに答えを出したのが、この「HistCalc」です。
開発中に苦労した点
訂正しやすく、かつ括弧の計算を実現するのにとても苦労しました。計算方法を3通り持たせるのも大変でした。2回試作したあとにやっと、いまの内部処理に落ち着きました。プログラミングの経験がある方には、この苦労をわかっていただけることでしょう。途中で挫折しそうになりましたが、何とか妥協せず完成させることができました。
ユーザにお勧めする使い方
初期状態ではテンキーそのほかのボタンが表示されていますが、使い慣れてくればマウスでなくキーボードで入力すると便利です。各ボタンがどのキーに割り当ててあるかは、メニューで操作すればわかります。テンキーの表示はなくすこともできます。「ちょいヘルパー」で計算した値を「HistCalc」で受け取ることができるので、合わせてお使いになるといいでしょう。もちろん「HistCalc」の「!/実行」メニューにちょいヘルパーを登録して。
今後のバージョンアップ予定
私としては、いまの出来映えにとても満足しています。相変わらず関数機能を追加するつもりはありません(笑)。一括入力のマクロと計算記録ウィンドウでも、「ちょいヘルパー」との間で値を受け渡し可能にする予定です。できればメインウィンドウもサイズを拡大できるようにしたいのですが、フォントやボタンを含めレイアウトがくずれないように(Delphiで)どうやるのかわからないので、お約束できません。ご存知の方、教えてください……(^^;)。また、Windows XPでの動作を可能にします。
ひとこと
コンピュータで計算するのだから、通常の電卓にはない機能を目指しました。特に、入力の方法(間違えたときの訂正や、負号を計算式の通りに数値の直前に入力する)に工夫を凝らし、各機能はキーボードで操作できるようショートカットを設けてあります。逆に、日常使わないと思われる(?)関数機能は一切ありません。必要最小限の機能を便利に実現することができたのではないかと思います。たくさんの数値を計算するときには、きっとお役に立つでしょう。
(アラジン)