「21世紀タイピング」は、キー入力で用いる運指をゲーム感覚で練習できるタッチタイピング練習ソフト。レベル別にLesson1からLesson8までの8ステージが用意されている。使い方は、画面に表示されるタイミングに合わせて、指定されたキーをタイプしていくだけ。入力すべきキーは、キーボードを図示するのに加え、各キーごとに、例えば【A】なら「Apple」、【S】なら「Sea」といったアイコンで示してくれるため、わかりやすい。

Lesson単位でノルマが設定されており、その正誤数により合格・不合格を判定する仕組み。合格すると次のLessonに進むことができ、Lessonが進むにつれて、タイプするキーやまとめて学べるキーの数が増えていく。

Lessonは、

• Lesson1：FとJ（【F】【J】キー）
• Lesson2：ホームポジション（【A】【S】【D】【F】【J】【K】【L】【;】キー）
• Lesson3：左手人差し指（【R】【F】【V】/【T】【G】【B】キー）
• Lesson4：右手人差し指（【U】【J】【M】/【Y】【H】【N】キー）
• Lesson5：左右中指（【E】【D】【C】/【I】【K】【,】キー）
• Lesson6：左右薬指（【W】【S】【X】/【O】【L】【.】キー）
• Lesson7：左右小指（【Q】【A】【Z】/【P】【;】【/】キー）、すべての指
• Lesson8：アルファベット入力

すべてのLessonが同一の学習方法ではなく、指の動きに応じたステージ構成となっていることが特徴のひとつ。Lesson1では、【F】キーにFire（火炎放射）機能、【J】キーにJump（ジャンプ）機能が割り当てられ、ランダムに現れるウイルスと猫に対して、ウイルスは【F】を入力して退治、猫は【J】でジャンプさせて通過させる。

Lesson2は、弾むボールが各キーに触れるタイミングでタイプする。タイミングによって◎〜×の判定が表示される。Lesson2以降は入力タイミングに合わせたBGMが流れる。

Lesson3からLesson7は、ダルマ落としに見立てた画面で、ハンマーが三つの積み木を叩くタイミングに合わせてキーをタイプしていく。

Lesson8は、すべての指の運指練習を行うステージで、表示される英単語を正しく入力して、これまでに学んだキーをまとめて練習できる。

正しくキーを入力することに加え、タイプするタイミングも求められる。速く・正確に入力する技術を磨くためのソフトではなく、指の運び、正しい指使いを覚えるためのソフトである。

タイミングに合わせてタイプしないと誤りとなってしまうため、ユーザの熟練度によってはイライラする場面もあるだろう。タイピングするタイミングを変えられる仕組みがあると、幅広いユーザに受け入れられるのではないかと感じた。また、「Macromedia Flash」を用いて作成しているということなので、ブラウザ上で動き、かつ、ネットワーク機能を備えると可能性が広がるのではないだろうか。

さて、タッチタイピングでは、科学的根拠にもとづき、それぞれの指が担当するキーが割り当てられている。間違ったキー入力の癖がつく前に、「21世紀タイピング」を利用して正しい運指を体で覚えてほしい。

パワーユーザの中にも、独学でキーボード入力の方法をマスターした人は多いだろう。「21世紀タイピング」を用いて、正しいタッチタイピングの運指に修正し、キー入力を極めるのもお勧めである。