ソフトを開発しようと思った動機、背景
Windowsでファイル管理を行う場合、ビジュアルで操作性のよいエクスプローラを使用しますが、なぜか面倒であると感じていました。確かにドラッグ&ドロップで簡単にファイルのコピーや移動ができますが、手元が少し狂っただけで、フォルダが別の場所に移動してしまい、これに気づかずに、フォルダが消えてしまった(と思い込んで真っ青になった)といった経験をしたのは作者だけではないと思います。「FileShelf Plus」はエクスプローラの操作性はそのままに、ファイル管理を行う上での安全性と高機能化を図ることと、FTPを組み込み、ファイル管理感覚で操作できるようにすることを基本コンセプトとして開発に着手しました。FTPについてはおまけではなく、本格的日本語FTPクライアントを目指して開発しております。もう一つのコンセプトは作業の自動化であり、マクロ機能を実装しました。このマクロ機能実装後にもう一つの欲求が生まれました。それは「FTPでファイル転送後に、Telnetでホストに入り、属性を変えて別のディレクトリに移動するといった作業を自動化できないか」ということです。このため、Telnet機能も実装することとなりました。Telnet機能は以前自作して、自分用に使用していたものがあったため、簡単に組み込むことができました。
開発中に苦労した点
開発初期のころは、ファイル管理に必要な隠れたAPIを調べるのが大変でした。また、表示速度が遅く、これを改善するのに苦労しました。FTPを組み込む際に、エクスプローラタイプのシンプルな画面にどのように組み込むか悩みましたが、コピー&貼り付け感覚でダウンロード/アップロードすることをイメージしていましたので、左ペインの下の方にFTPサイトのフォルダをツリー表示し、直感的に操作できるようにしました。
ユーザにお勧めする使い方
エクスプローラと同じ感覚で操作できますので、普段エクスプローラをお使いの方であれば、すぐにご使用いただけます。キーボードのみでも快適に操作できるように設計されていますので、キーボードを多用する方でもストレスなく使用できると思います。
さらに、キー設定を自分好みにカスタマイズすることで快適性が増します。ブロードバンド環境の方やLAN環境の方がFTPサーバからファイルをダウンロードする際は、FTPのフォルダでダウンロードするファイルを選んでコピー(【Ctrl】+【C】キー)、ローカルフォルダ(マイコンピュータ配下のフォルダ)に移動して貼り付け(【Ctrl】+【V】キー)といった簡単操作でダウンロードできます。回線速度が遅い方の場合は、メニューまたはツールボタンから「ダウンロード」を選んで実行すると、途中で回線が切れても、レジューム機能による再開が可能となります。「FileShelf Plus」のFTPフォルダでファイルをドラッグし、ほかのアプリケーション(テキストエディタやエクスプローラ)へドロップといった操作もでき、便利です。ただし、ファイルサイズが小さく、転送にあまり時間がかからない場合にのみお勧めします。
ホームページ更新作業などで、FTPサーバへファイルをアップロードする場合は、新しいファイルのみアップロードする機能を使用し、差分更新を行うことができます。さらに、マクロ機能を使用すれば、1回の操作で自動更新が可能となります。マクロの使用例などは今後、ホームページで紹介していくつもりです。また、「FileShelf Plus」ではアーカイブファイルをフォルダとして扱いますので、展開(解凍)することなくファイル情報を見ることができますし、コピー&貼り付けやドラッグ&ドロップで圧縮/解凍することができます。
今後のバージョンアップ予定
今後しばらくは、機能追加および性能向上を行っていくつもりです。メジャーバージョンアップ時にはUnicode化を行い、将来のローカライズ対応に備えたいと思います。現在、プラグインの検討もしています。ユーザのみなさまの感想、要望をお聞かせください。
(Prexsoft)