「DeCoMo」は、ファイル/フォルダのコピー・移動・削除といった操作を簡単に行えるよう工夫されたソフト。実行時にフォルダツリーを表示させ、任意のフォルダにコピー・移動を行えるほか、ドラッグ＆ドロップだけであらかじめ指定したフォルダにコピー・移動などを行うことも可能。コピー・移動先フォルダに同名ファイルが存在した場合、「上書き」を含め、4種類の処理方法から選択・設定できる。

操作は非常に簡単。ファイル/フォルダを「DeCoMo」アイコンにドラッグ＆ドロップし、表示されるダイアログにしたがって処理方法などを選択していけばよい。実行できるファイル操作は「コピー」「移動」「コピーと移動」「ゴミ箱に入れずに削除」の4種類。「コピーと移動」では、ドロップしたファイル/フォルダをまず指定のフォルダにコピーし、次に移動するという二つの操作を連続して実行する。

削除以外では、そのつどツリーウィンドウを表示させて処理先を指定できるほか、あらかじめコピー・移動先フォルダを指定することも可能。あらかじめ設定する場合も、コピー先・移動先は別のフォルダを指定できる。また、ファイル/フォルダがドロップされた際、ダイアログを表示せずに、4種類の中からあらかじめ選択・設定した処理を行わせることも可能だ。

ファイル操作を行う上で便利なオプションを装備する。コピー・移動先に同名のファイル/フォルダが存在した場合の動作として、「上書き」「上書きしない（キャンセル）」「更新日時を比較」「番号付与」から選択できる。「更新日時を比較」では、タイムスタンプの新しいものを残す。「番号付与」では、既存の「Readme.txt」に対して「01Readme.txt」などと番号を付けて処理を実行する。そのほか、処理対象に読み取り属性が設定されていた場合、属性を外す/外さないも指定できる。さらに、コピー・移動後に処理先フォルダを自動で開くよう設定することができる。

筆者は、ファイル操作をほとんどデスクトップ上で行い、エクスプローラはほとんど使わない。これで特に不便を感じないのだが、困るのは「処理先のフォルダが隠れた状態ではダメ」なこと。これは、フォルダやアプリケーションの複数ウィンドウを重ねて使用するという、現状のWindowsのインタフェースの限界というか、やむを得ない「制限」なのだが、わざわざエクスプローラを起動するのでは、かえって画面を狭くする。

「DecCoMo」なら、アイコンへのドロップ＆ドロップ後に小さなダイアログから必要な操作を指定するだけなので、そんな悩みを抱く筆者にとっては、ちょうどいいバランスのソフトだと直感した。特に、「同じファイルをどこかにコピーした上で、別の場所に移動する」という通常のデスクトップ操作では、必ず2ステップを要することが1ステップでできるのは、思いのほか便利でうれしい。

また、多機能なツールは、得てして最初の設定が面倒だったりするものだが、基本動作の設定メニューもわかりやすく、好感がもてる。こうしたツールは初めてという人はもちろん、以前、類似のツールを使って挫折した人にもお勧めしたい簡単・便利なソフトだ。

開発中に苦労した点
苦労した点というより、こだったことは「一度基本設定をしてしまえば、あとはマウスのみの操作ですべてができるように」ということです。マウスからキーボードの持ち替えは殊のほかいやなものなので。

ユーザにお勧めする使い方
この「DeCoMo」をコンテキストメニューの「送る」に登録していただければ、さらに使いやすくなると思っております。

今後のバージョンアップ予定
いまのところ予定はありませんが、みなさまからのご意見やご要望を取り入れさせていただき、完成度を上げるバ−ジョンアップをしたいと思います。