HTMLの編集にテキストエディタを利用しているユーザを支援するソフト。ワープロソフトなどでも機能する。「TagPager」は起動すると身を潜め、仕事が与えられるまでじっとしている。が、ひとたびHTMLタグが入力されると、サッと残りの文字列を自動補完する。カラになったグラスに、絶妙なタイミングでビールが注がれたような感覚だ。
筆者は、エディタでタグを埋め込んでHTMLドキュメントを作成するが、スペルミスを防ぐために、オンラインの文法書を参照している。「TagPager」を使えば、タグを書きはじめさえすれば最後まで入力してくれるので、あとはファイル名の指定など、必要なデータを書き加えればよい。綴り間違いなどは大きく低減するだろう。
登録済みタグは26種類と絶妙な数で、一般的には必要十分だが、ページ作成に凝り出すと物足りなくなる。タグは自由に登録できるので、コツコツと登録作業を行えば手になじんだツールとなるだろう。登録もクリップボード経由で行えるので楽チンだ。
ページ更新に「ホームページビルダー」や「Microsoft FrontPage」といった、WYSIWYGタイプのHTMLエディタを利用しているユーザは多いと思うが、ワープロ感覚で使える反面、タグを冗長に使われたり、特殊なタグに対応できないといったデメリットもある。が、一番のデメリットは「HTMLの文法を知らなくてもすむ」ことではないだろうか。エディタと「TagPager」のコンビは、HTMLの文法を理解する大きな力となる。
筆者の周りには「HTMLは愛用のテキストエディタでコツコツ書くに限る」という手書き派が多い。彼らにタグ自動補完の快適さを紹介したい。
(永浜 裕之)