マルチユーザ/マルチアカウント対応の電子メールクライアントソフト。メールソフトとして必要とされる機能をほぼ網羅し、さまざまな利用環境に柔軟に対応できる。豊富な機能を備えながら、初心者でもわかりやすい点が大きな特徴。「Shuriken Pro2」は、「一太郎」シリーズでおなじみのジャストシステムが開発した電子メールソフト。画面構成は、電子メールソフトとして一般的なフォルダツリービュー+メール一覧+プレビュー画面が基本だが、画面レイアウト機能が強力で、画面内の各要素を独立したウィンドウとして自由に配置することが可能だ。画面の色や背景画像などを、あらかじめ用意された10種類のデザインパターンから選択できる(Windowsの標準設定にすることも可能)ほか、デザイナー機能を利用して、ユーザが好みのデザインを作ることもできる。
複数のサーバを登録しておけるマルチアカウント、複数ユーザで利用できるマルチユーザに対応。マルチユーザ時には、パスワードでアクセス制御を行うことができる。「Outlook Express」など、主要メールソフトからアカウント情報やアドレスブック情報などをインポートする機能があり、他のメールソフトから移行する場合も容易だ。
メールはフォルダツリーで階層管理できる。もちろんメール本文やタイトル、送信者などを条件にメールの自動振り分けを行うことが可能。マルチユーザによるパスワードロックとは別に、フォルダを開く際にパスワード入力が要求される「ひみつ」フォルダ機能もある──この「ひみつ」フォルダに代表されるように、「Shuriken Pro2」では機能名は専門用語ではなく平易な言葉で表現され、電子メールにあまりくわしくない人でも簡単に使えるよう配慮されている。
また、メールのタイトル一覧から読みたいファイルだけを選択してダウンロードする機能、PostPetメールのみをサーバに残す機能、携帯電話など文字数制限や添付ファイルの制限がある相手に対して、自動的に警告したりメールを分割したりする機能などもある。iモードやJ-フォンなどの、よく知られる携帯電話アドレスについては、あらかじめどのような制限があるかが登録されており、キャリア別に適した分割などを行える。
メールの表示機能では、添付ファイルがある場合、プレビュー画面を分割して本文と添付ファイルの内容を同時に表示することができる。HTMLや画像ファイルが添付されたメールを見るのに便利だ。複数の添付ファイルがある場合でも、どれを表示するかはワンタッチで切り替えることができる。
HTMLメールの表示では、独自の表示ルーチンが使われているため、IEのセキュリティホールを利用したウイルスメールなどについても安全ではあるが、指定によりテキスト以外の添付オブジェクトの自動表示を一切行わないようにしたり、表示する際に確認を求めるようにしたりといったこともできる。ファイルタイプに応じたビューアプログラムをあらかじめ登録しておき、好きなビューアでメールを参照することも可能だ。
メールの送信では、通常テキストはもちろん、HTMLメールの作成もできる。HTMLメールの際はHTMLで使われる画像などのファイルを自動的に添付する機能も備える。一太郎メールとして送信することも可能だ。