「C-Type」は、半角英数字と記号からなる任意のテキストファイルを問題として使えるタイピング練習ソフト。ローマ字入力用のテキストを作成して問題にすることができるほか、プログラムのソースなどをそのまま問題として使うこともできる。大文字・小文字の区別をする/しないなどを細かく設定することも可能。複数ユーザのランキングや、ユーザごとの個人成績を記録する機能もある。

豊富に用意された練習問題には、タイピング入門、日本語・英語の文章などのほか、実際にコンパイルして実行することができるC言語やJavaのソースファイルも含まれる。指定した記号ではじまる行や、指定した記号で囲まれた文などをタイピングの対象から外す「コメント機能」があり、問題に注釈や解説を付けることも可能だ（C、C++、Java、Pascal、BASIC、FOTRANなどのコメント文に標準で対応する。ユーザが独自に設定することも可能）。ユーザが半角英数字と記号を使って作成したテキストを問題として利用することももちろんできる。問題の作成・編集には通常使用しているテキストエディタのほか、内蔵の簡易エディタを使うこともできる。

独自の制御用コメントを付けることで、問題文に制限時間（秒指定）を設定したり、タイプミスの回数を制限したりすることもできる。また、タイプすべき文字を見えなくする「目隠しモード」を使うこともでき、このモードを使って、漢字の読みや英単語の綴り、歴史の年号などを暗記問題として出題することもできる。

タイピング練習の結果は個人通算成績として記録され、文字ごとの誤打率も表示される。ユーザ登録を行って、複数ユーザで利用することも可能で、速度順および誤打率順で上位10位までのユーザランキングが作成される。さらに、問題文ごとに上位5位までのランキングも記録され、それまでの最速記録を仮想敵としてタイピング競争を行うこともできる。

自分の好きな文章、自分の苦手な文字が多く含まれた文章など、自分に合ったオリジナルの練習問題を作成するのもとても簡単だ。これ以上問題文の作成が簡単なソフトはちょっとないだろう。気軽に新しい問題文を作成できるので、気分を変えて飽きることなく練習することができる。「ゴースト機能」によって、それまでの自分の最速記録と競争ができるのも楽しい。

外観は一見地味なだが、入力中の行の未入力の文字だけフォントが大きくなり、次に入力すべき文字の色が変わるなど視覚効果もよく考えられている。制限時間やミスタイプの許容回数を自分で自由に変更できるのもうれしい。

また、「目隠しモード」を使って、ちょっとしたクイズ形式の出題ができるのもおもしろい。暗記力のテストにも使えるし、友人たちと問題を出し合ってゲーム感覚で楽しむなど、タイピング練習以外の用途もいろいろと考えられる。

開発中に苦労した点
基本的にMFCにおんぶに抱っこで作っているので、なかなかやりたいことができず、苦労しました。特にリッチエディットの描画速度がネックでした（いまでも遅い）。あと、付属問題のプログラミング「入門編」に解説を付ける作業はしんどかった。

ユーザにお勧めする使い方
基本的に「C-Type」は万人向けのソフトではなく、ある程度タッチタイピングができる人で、こんなタイピングがしたい、あんなタイピングがしたい等の自発的目的のある人向けに作られています。付属の問題集はあくまでおまけで、利用者次第で使い方はいろいろ考えられます。いい問題ができたら作者まで送っていただけたら幸いです。

• ゴーストと張り合うタイムアタックが意外と楽しいので、同じファイルを何回も打つといいかもしれません
• インタフェースがゲームっぽくない（見た目はほとんどテキストエディタ）ので職場や学校での使用にいいかもしれません

• 英語の歌詞を読み込ませ、タイピング練習と同時に歌詞を覚えてしまう
• 目隠しモードを活用し、自作の暗記帳を作る
• 意味がわからなくてもプログラマ気分に浸る

今後のバージョンアップ予定
次バージョンではキー別の反応速度、ファイル別成績などの記録項目を追加します。そのほか、要望があれば対応していきたいと思います。