キー操作でポップアップウィンドウを開き、コマンド入力を行うことでアプリケーションやファイルを開けるコマンド入力型のランチャソフト。「Magic Spell」は、「実行ファイルを起動する」「関連付けでファイルを開く」「フォルダウィンドウを開く」といった操作だけでなく、システムコマンドの入力で、マウスやキーボードの操作、DOSコマンドの実行、Windowsの終了や再起動なども行える、多彩な機能を備えたコマンドラインランチャ。複数のコマンドを入力し、順番に実行させることもできる。
コマンドライン入力は、実行するコマンドやファイル名(パス)の入力に手間がかかる上、正確に入力しなければならないという弱点がある。この点を補い、入力を簡略化するために「リンク」「補完」「ワンタッチ・コール」「履歴」といった機能を用意したのが「Magic Spell」の特徴だ。
リンクは、コマンドやファイル名を他の文字列で置き換える機能。フルパスの代わりとなる短い略語を登録しておき、これを入力することでファイルやコマンドを呼び出せるという、一種のエイリアスだ。リンクはフォルダに対しても設定できるので、よく使うフォルダを呼び出すのにも使える。
補完は、コマンドを途中まで入力して特定のキーを押すと、残りの部分を補ってくれる、Internet Explorerなどのオートコンプリートのような機能。「コマンド補完」「ファイル補完」「履歴補完」の3種類の機能があり、それぞれ、システムコマンドやリンクの補完、ディレクトリやファイル名の補完、履歴を元にしたコマンドの補完を行う。
ワンタッチ・コールは、登録済みのコマンドをキー操作で呼び出せるキーボードショートカット機能。
履歴は、以前に入力したコマンドをキー操作で呼び出せる機能で、最大100個まで記録できる。
そのほか、入力途中のコマンドを【F5】キーで一時待避領域に格納し、再度【F5】キーの入力で、待避した内容を呼び出すことができる機能などもある。
豊富に用意されたシステムコマンドで、柔軟な操作を行うことができるのも「Magic Spell」の特徴のひとつ。システムコマンドでは、リンクやワンタッチ・コールなどの登録を行えるほか、「MS-DOSコマンドの実行」「スクリーンセーバの起動制限」「壁紙の変更」「マウスやキーボードの操作」「Windowsの終了や再起動」など、さまざまな操作を行うことができる。
設定はカスタマイズ専用プログラム「MagicSpell Customizer」からも行える。リンクやワンタッチ・コールの登録はキー入力が基本だが、リンクについてはファイルのドラッグ&ドロップで設定することも可能だ。そのほかにも、コマンド入力ウィンドウを呼び出すためのホットキーのカスタマイズやウィンドウの表示位置指定、補完機能のキー操作や表示書式の設定なども行える。