直感的な階層管理が行えるアウトラインプロセッサ。文章そのものを階層的に表示することで、構造をわかりやすく表現している点が特徴。見出しの順序の入れ替え、階層の変更といった編集作業を自然な感覚で行える。「NSアウトライナー」は、MDI形式のテキストエディタをベースに、文書を項目に分けて階層的に管理する機能を持たせたアウトラインプロセッサ。見出しツリーなどはなく、編集画面内でテキストそのものをインデント表示する。項目にはテキストだけでなく、画像やサウンドファイル、さらにワープロソフトで作成した表やグラフなども貼り付けられる。下位レベル(子レベル)の項目を折り畳んで非表示にすることもできるので、簡易プレゼンテーションのような使い方も可能だ。
前後関係の入れ替えや階層の変更といった階層に関する操作は、メニューコマンド/ツールバー/キーボードショートカットのいずれからでも行える。新規に項目を作成する場合は、選択中の項目と「同レベルに作成する」「ひとつ下のレベルに作成する」「ひとつ上のレベルに作成する」という3種類のコマンドが用意されているため、入力作業中でもキーボードからマウスに持ち替えることなく、スムーズに作業できる。
入力したテキストは、項目単位でフォント/ポイント/色などの書式を設定できるほか、階層ごとの設定を用意しておき、レベルの変更があった場合、自動的に書式を変えるといったことも可能だ。子レベル項目の有無を示すマーカーや、項目に付ける連番(項番)の形式は、数種類の中から選択できる。
文書内の項目のひとつとして「ごみ箱」を作成できるオプションがある。ごみ箱を作成しておけば、不要と思った項目もいきなり削除されるのではなく、いったん「ごみ箱」の中に移動されるようになる。
これらの設定は文書単位で行うが、ある文書の設定を「デフォルト」として登録すると、その後、新規作成する文書にも同じ設定が自動的に割り当てられる。
そのほか、アプリケーション全体の設定として、Undoの回数(最大100回)や、同時に編集可能なファイル数の指定、キーボードショートカットのカスタマイズ、アプリケーション起動時に開くファイルの指定などが行える。自動保存やバックアップファイル作成の設定も可能だ。印刷関連では、行間隔の指定や項目の間隔の指定、ヘッダ/フッタの指定などが行える。画面上で非表示になっている子レベル項目を印刷するというオプションもある。
作成した文書は、独自のNSO形式で保存できるほか、テキスト形式やリッチテキスト形式でエクスポートすることも可能。このとき非表示になっている子レベル項目やマーカー、項番などをエクスポートするかどうかを選べる。逆に、テキストやリッチテキスト形式のファイルからインポートすることもできる。