MDI形式ウィンドウとタブ切り替え型のユーザインタフェースを採用したWebブラウザ。Internet Explorerに近い操作性を備えながら、タブ形式のツールバーで複数のページを一度に開き、切り替えながら参照できる。「Donut」は、HTMLのレンダリングにIEのコンポーネントを採用した、IE互換のWebブラウザ。ツールバーもIEのツールバーとほぼ同等の機能を備えたリボン型で、普段IEを利用しているユーザであれば、違和感なく使用できる。「お気に入り」もIEと共通化されている。
IEとの最大の違いは、MDIを採用している点と、タブでウィンドウ切り替えが行える点だ。IEで複数のページを参照する場合は、複数ウィンドウを同時起動して行うが、「Donut」では、メインウィンドウ内に子ウィンドウを複数開いて対応する。子ウィンドウの一覧は「Donut」のツールバーのひとつである「タブバー」に表示され、タブのクリックで、目的とする子ウィンドウに表示を切り替える仕組みだ。
タブブラウザである「Donut」には、その特性を活かした便利な機能が多数、用意されている。Webページの内容を更新する「最新の情報に更新」機能は、個別のページごとに行うことができるのはもちろん、選択した複数の子ウィンドウ(ページ)の一括更新、現在開いているすべてのウィンドウの一括更新も可能だ。さらに、一定時間ごとに自動的にページの再読み込みを行う「自動更新」機能もある。自動更新の間隔は、15秒から5分までの5段階から指定できる。
「お気に入りグループ」は、「グループ」として登録した複数のページを一度の操作でまとめて呼び出すことのできる機能。スタートアップページとして「ホームページで開く」「前回終了時の状態で開く」のほか、「お気に入りグループ」を指定することも可能で、起動時に複数ページを開いた状態にすることも可能だ。
そのほか、「ポップアップ抑止」「タイトル抑止」機能は、指定のURL/タイトルを持つWebページが自動的にポップアップするのを防ぐ機能。URL/タイトルの指定にはワイルドカードも使える。「クリップボード」機能は、他のアプリケーションからクリップボードに転送されたURLと思われる文字列を、履歴のように「Donut」にストックしておくことのできる機能。さらに、Javaやスクリプトを実行する/しない、などをすばやく切り替えることもできるなど、機能は豊富。多機能ながら、コンパクトで軽快に動作するのも特徴だ。