エクスプローラ風のウィンドウで、ファイル操作やアップロードを行えるWebサイト管理ソフト。自身の機能をファイル管理とFTP転送に絞り、日ごろ使いなれている他のアプリケーションと組み合わせて使うことで、より快適なWebサイト管理環境を構築できる点が特徴。「ORAND」は、市販のホームページ作成ソフトから、サイト管理機能とFTP機能だけを抜き出したといった趣のソフト。拡張子に対して独自にアプリケーションの関連付けを行う機能、アプリケーションを登録できるランチャ機能により、ユーザは使いなれたHTMLエディタなどを組み合わせて、「ORAND」を中心とした独自のWebページ作成環境を作ることができる。
画面構成はエクスプローラに似たもので、フォルダツリーとフォルダ内のファイル一覧が左右に並ぶ。「ORAND」では、Webサイトへアップロードする際の各種設定(ホストアドレス、ユーザ名、リモート/ローカルフォルダ、ASCIIモードで転送するファイルなど)を「プロジェクト」という単位で管理する。複数のプロジェクトを同時に開いた場合、フォルダツリーはタブによる切り替え、ファイル一覧はMDI子ウィンドウ表示となる。異なるウィンドウ(プロジェクト)間でもドラッグ操作でファイルのコピーが行える。そのほかウィンドウ下部には「アウトプットビュー」と呼ばれる領域がある。
最大の特徴は、「ORAND」内で外部のアプリケーションやコマンドを利用しやすいよう配慮されている点。アプリケーションは、プロジェクトごとに最大10個までを設定でき、右クリックのコンテキストメニューから簡単に呼び出せるほか、フォルダツリー部にはショートカット用エリアが設けられ、プロジェクトとは関係なく、アプリケーションのショートカットなどを配置しておける。拡張子による関連付けは、特に設定しない場合はWindowsの設定内容が反映されるが、「ORAND」で設定した場合は、こちらが優先される。関連付けもプロジェクト単位で設定できる。さらに、DOSコマンドを実行し、標準出力の結果を「ORAND」へ取り込む機能もあり、あらかじめ登録しておけば、右クリックから利用できる。コマンドはプロジェクト単位で最大10個まで登録可能で、実行結果はウィンドウ下部の「アウトプットビュー」に表示される。
ホストへのアップロードは、ファイルを選択してボタンをクリックするだけ。CGIなどには欠かせないパーミッションの設定もファイルごとに行える。簡易FTPクライアント機能である「サーバーへの問い合わせ」機能を使えば、サーバ上のファイルのファイル名変更や削除なども行える。