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ベクターソフトニュース - 2000.08.16
MirrorSite MirrorSite Ver.1.9
自動化で作業量を低減してくれるWebページメンテナンスソフト
Windows 2000/98/NT シェアウェア
「MirrorSite」の動作画面
■メイン画面。一度設定してしまえば、あとは[転送開始]ボタンを押すだけだ

サーバ上に置かれたWebページのファイル管理を支援する、Webページメンテナンスソフト。FTPによるファイル転送はもちろん、複数サーバのサポートやリンク切れのチェックなど、実際の利用状況に即した便利な機能を多数備える。

MirrorSiteは、Webサーバに対してHTML/画像ファイルなどをアップロードする際の面倒な作業を自動化してくれるソフト。ローカルディスク上に置いたWebページ用のファイル群をWebサーバ上のファイルと比較し、転送すべきファイルだけを選択して転送する。ユーザが指示するのは、ローカルディスク上のフォルダ名、サーバにアクセスするためのログインID/パスワードだけでよい。あとはすべてMirrorSiteがユーザの設定にしたがってファイルの転送を行う。MirrorSiteにFTPサイトを新規に登録する際も、ウィザードが用意されており、比較的簡単に設定することができる。

さまざまなパターンによる転送が可能だが、あらかじめ設定された8種類の「FTPサイトの目的」から選択するだけで、禁止事項(ローカルからホストへのコピーを禁止、逆にホストからローカルへのコピーを禁止など)やミラーリングを行う場合の基準ディスク(ローカル側を基準とするのか、ホスト側を基準とするのか)などの細かな設定を行ってくれる。このような転送モードの設定は、一つのサイトを例えば自宅と会社の2台のPCからメンテナンスする場合などに特に有効で、誤操作によるファイル消失の可能性も低減してくれる。

また、タイムスタンプによるファイルの新旧の比較に関しても「転送前にNTPサーバを使ってローカルの時間合わせをする」「特殊なサイトについては時間合わせをしない」などの設定が可能だ。

このほか、半角カタカナ使用ファイルの検索、ローカルファイルへのリンクがあるファイルの検索、さらには、リンク切れチェックやリンクのない未使用ファイルのチェックといった、Webページのメンテナンスには欠かせない機能がある。

メイン画面のモードは2種類。MirrorSiteならではといえる自動型ビューのほか、手動型ビューがある。手動型ビューはローカル/ホスト双方のツリービュー、ファイル一覧を持つエクスプローラに似た画面構成で、一つひとつファイルを確認しながら転送するのに適している。自動型ビューは、FTPの「転送ログ」、ローカル/ホスト双方のコピーファイル数、削除ファイル数が確認できる「進行状況」、ホスト側のディスク使用量がわかる「サイト容量」の三つを、タブで切り替えて表示できる。主要な機能はすべてツールバー上のボタンから呼び出すことができ、操作も容易だ。

reviewer's EYE Webサーバ上のファイル管理はとかく面倒なもの。サイトが小さいうちならまだしも、ページが増えて規模が大きくなってくると、たとえ自分が作ったファイルであっても、いつの間にかどこで使っていたのかわからないファイルが増えていたりするものだ。ホームページを構成するファイルはたたでさえファイル数が多くてわかりづらいのに、それらを管理するのがFTPという単純なファイル転送プログラムしかない、というのがわかりづらさに拍車をかけるのであろう。

MirrorSiteは、こうした面倒な作業を極力自動化することにより、ユーザの負担を大幅に軽減してくれるツールだ。基本的に、ローカルPC上のファイルさえきちんと管理しておけば、サーバ上のファイル配置に気を配る必要はない。ローカルPC上のファイルを管理するだけなら、さまざまなツールを活用することができるので、基本的にFTPしか使えないWebサーバ上のファイル管理とは大きな違いである。 Microsoft FrontPageなどにも、似たようなサイト管理機能があるのだが、こちらはWebサーバ側に特殊な機能拡張が必要だ。そう考えると、どんなWebサーバにも対応できるMirrorSiteの機能は、かなり便利といえる。
(天野 司)


スクリーンショット》 エクスプローラライクな手動型ビュー。FTPクライアントらしい外観
スクリーンショット》 「FTPサイトの目的」を設定することで、ローカルとホストのどちらを優先するかを簡単に指定できる
スクリーンショット》 リンク切れのリンクを含むファイルを検索できる
スクリーンショット》 どこからもリンクされていない未使用ファイルの検索も可能


【作 者】 江口 亨 さん
【作者のホームページ】 http://www.ikehouse.co.jp/
【動作に必要なソフト】 WININET.DLL
【レジ作品番号】 SR001110
【補 足】 試用期間は1ヵ月間
ソフト作者からひとこと
■ソフトを開発しようと思った動機、背景

私がホームページの設営を始めたのは1995年のことです。当時はホームページを書くのも大変だし、FTPサーバに間違いなく転送するのも大変なことでした。特にファイルの転送は間違いが多く、こんな不便な状態ではホームページを管理していくことができないと思い、何か便利なツールが必要だと、自分のために作りだしたのがきっかけです。

■開発中に苦労した点

ファイルの転送はファイルの更新時間を元に行いますが、FTPサーバによっては時間がしっかり管理されていなかったり、クセのあるFTPサーバが多数あります。確実に転送するためにFTPサーバとの時間差測定方式を考え出して組み込みました。残念ながら特許を取らずに公開してしまったため、ほかのソフトでも同じ方法を真似するものがあります。

■ユーザにお勧めする使い方

CGIなど使わない簡単なホームページならすぐに転送を始められます。転送しないファイルを指定したり細かい設定をすることも可能です。特に2ヵ所以上のFTPサーバに転送してミラーサイトを構築するのは得意です。「チューチューマウスのホームページ」も3ヵ所に同じものを転送してアクセス負荷分散に役立っています。

■今後のバージョンアップ予定

今回からCGIファイルなどアクセス権を転送後に自動設定する機能が付きました。掲示板などを運営している方には役に立つと思います。すでに4年を経過してあったらいいな! と思う機能は一通り備えていると思います。また、不便なことが出てきたら考えます。
(江口 亨)
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シェアウェアプロレジ・シェアレジ(2,160円(税込))
MirrorSite 2.0.7 ホームページ転送(FTP)やリンク切れ検出などしてくれる総合ホームページメンテツール (510K)



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