ベクターソフトニュース - 2000.02.02 |
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MCGレンダラー Ver.2000.0127
1本でレンダリングや再生まで可能な3D CG作成ソフト ■Windows 98/95 ■フリーソフト |
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編集画面を見る限りでは、3次元オブジェクトを組み合わせて物体を作り上げる「3Dモデリングソフト」風に思えるが、単なるモデリングソフトにとどまらず、MCGレンダラーだけでモーション定義からリアルタイムでのレンダリング(画像計算)、そして再生まで行える点が大きな特徴だ。 モデリングは球や円柱、円錐など、基本的なオブジェクトを組み合わせて物体を作り上げてゆくタイプ。テクスチャを貼り付けることも可能なので、アイデア次第でリアルな図形を作ることが可能だ。 レンダリングにはDirect3Dを使用。Direct3D HALを用いたレンダリングができるので、3D対応のグラフィックカードと組み合わせることより、高速なレンダリングが行える。さらに、ハードウェアジオメトリに対応したカードだと一層高速な描画ができるよう作成されているので、最近話題のGeForce256チップを搭載したグラフィックカードを使っている人ならば、思い通りのスムーズなレンダリングが可能なはずだ。 モーションは直線に沿って動くのはもちろん、ベジェ曲線に沿って動かすこともできる。また、動作に応じてWAVによる効果音を再生したり、MIDIによるBGMを再生したり、テキストによるメッセージを表示できるなど、機能も盛りだくさんだ。 扱えるファイル形式はパーツのデータ(ポリゴン情報、テクスチャ情報など)であるYJP、モーションやWAVなどの情報も含むYJG、YJであり、いずれも同じ作者による YJライブラリ と呼ばれる独自DLLにより、他のプログラムから利用することができるようになっている。そのほか、テクスチャとしてBMP、オブジェクトとしてLWO形式の読み込みも可能だ。 アニメーション作成を目的に開発されたソフトだが、同梱のサンプルデータを再生してみるだけでも十分に楽しめるはずだ。 ●
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オンラインソフトでも多くの3Dモデリングソフトが公開されているが、この種のソフトでの問題は「作成されたオブジェクトを、どこでどのように利用するか」だ。例えばDirect3DのX形式でオブジェクトが作成できたとしても、それを実際に使って動かすためにはプログラミングの知識が必要だし、レイトレーシングによる3D CGアニメーションでは、あまりに高度すぎて、扱える人はそう多くない。
その点、このMCGレンダラーであれば、モデリングからモーション定義、そして再生までと、すべてがこのソフトの中で完成する。しかも、操作もかなり簡単だ。その気になればユーザプログラムからでも利用することができるなど、応用も考えられている。3Dグラフィックの入門用として使ってみるのもよいだろう。 (天野 司)
《スクリーンショット》 モデリングは三面図と透視図で行う 《スクリーンショット》 テクスチャマッピングを行ったところ 《スクリーンショット》 効果音編集画面。動きにあわせてWAVによる効果音を定義できる 【作 者】 城森 善行 さん 【作者のホームページ】 http://member.nifty.ne.jp/Yoshirf/ 【動作に必要なソフト】 DirectX 7.0 【補 足】 2月1日現在の最新版はVer.2000.0131。各ウィンドウの位置を保存するなどの改善が施されている。作者のホームページ からダウンロードできる |
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