パソコンでiPodを管理するためのソフト4本がバンドルされたユーティリティスイート。iTunesを直接利用することなく、iPodのデータを高速に転送したり、バックアップ/リストアしたりすることが可能(起動するためには、iTunesのインストールが必要)。「CopyTrans Suite」は、iPodファミリ(iPod Touch/iPhoneを含む)とパソコンとを連携させて、快適に使うための統合ユーティリティ。音楽・動画・写真データのiPodへの転送やiPodからのリストア、複数ライブラリの管理、iPodの完全バックアップの作成、iPod内の消失データの検索や復旧、動作上のトラブルの解決など、多彩な機能を備える。
含まれるのは「CopyTrans」「CopyTrans Photo」「CopyTrans Manager」「iCloner」「iLibs」の各ユーティリティ。「Suite」はこれらに加え、各機能をコントロールする「CopyTrans Control Center」から構成されている。
「CopyTrans」は、iPodの内容をパソコンのハードディスクにバックアップするためのソフト。バックアップできるデータは、iPod内の音楽・映像データおよびプレイリスト、Podcast。さらに、iTunes Storeで購入したコンテンツもバックアップ対象にできる。
バックアップ先には、パソコンの任意のフォルダを設定できる。全データまたはアーチスト/アルバム/1曲単位でのバックアップが可能で、バックアップデータは1曲1ファイルとして取り込まれる。取り込み時に「アーチスト名」「アルバム名」「曲名」といった下位フォルダの構造を設定したり、ファイル名を加工したりすることも可能。例えば、iPod上では通常“フォルダ”名に付けられるトラック番号やアーチスト名、アルバム名を、個別のファイルの名称として付加できる。「CopyTrans」のバックアップ先としては、ハードディスクだけでなく、DVD/CDなどの外部メディアを利用することも可能。ディスククラッシュなどのトラブルに対応することができる。
取り込んだデータをiTunesのライブラリに自動登録する機能も備える。同様の操作は、もちろんiTunes本体でも実行できるだが、iTunesを利用する場合よりもはるかに高速にデータ転送を行える点が大きな特徴。ディスククラッシュなどの理由でiTunesライブラリが破壊されたときの復旧(再インストール→リストア)にも利用できる。iTunesへのデータ転送では、ファイルそのもののほか、各データに付属するマイレート、再生回数などのタグ情報も同時にバックアップされる。
「CopyTrans Photo」は、iPodフォトアルバムのパソコンへのバックアップを行えるソフト。iPod内のフォトアルバムを閲覧できるほか、パソコン上でスライドショウを行うことも可能だ。
「CopyTrans Manager」は、iPodへの音楽の追加、プレイリストの作成・管理を行うためのユーティリティ。デスクトップ上のファイル/フォルダのドラッグにより、簡単にiPodへ追加できるほか、iPod/パソコン上のフォルダのデータ同期、iPodのプレイリストの管理および作成、さらにはiPod内データの直接再生も可能だ。
そのほかにも、iPodの“クローン”(完全バックアップ)を作成する「iCloner」、複数のiTunesライブラリを作成・管理できる「iLibs」、これら4種類のユーティリティの共通設定を行うことができ、各機能を起動するためのランチャとしての機能の持つ「CopyTrans Control Center」が含まれる。
※「CopyTrans Manager」は、ベクターPCショップで購入できる「CopyTrans Suite」には含まれていません。「CopyTrans Manager」は、近日中に無償でダウンロードできるようになります。 (編集部)