指定した二つのフォルダに含まれるファイル構成を同じ状態にする同期(ミラーリング)ソフト。実行前に処理内容などを確認することができ、重要なファイルを誤って上書きするといった事故を防げる。「SyncSync」は、転送元/転送先のそれぞれにフォルダを指定することで、二つのフォルダ間でコピー/ミラーリングを行えるソフト。操作画面には色分け表示や記号が使われ、転送対象ファイルの方向や状態、数などをあらかじめ確認した上で実行することが可能。同期セットを複数作成し、すばやく切り替えて同期を実行することができる。
使用するにはまず、「基本フォルダ(転送元)」と「対象フォルダ(転送先)」を指定する。コピーの方向は、一方向の「コピー」か双方向の「同期」を選択できる。転送先から転送元へのコピー(逆方向のバックアップ)も可能だ。
フォルダを指定して「リスト作成」を実行すると、「基本フォルダ」と「対象フォルダ」の内容が比較される。この時点で「転送方向ごとの転送ファイル数」「各フォルダのステータス」「ファイルごとの処理内容」などを確認できる。「各フォルダのステータス」では、状態が記号で示される。状態は、
- =:二つのフォルダのデータが完全に同一
- ×:一方にしか存在しない
- △:対象フォルダのファイルが古い
- ▲:基本フォルダのファイルが古い
の4パターンで、各状態ごとに該当ファイル数が表示される。また、リストは最新ファイルが「基本フォルダ」「対象フォルダ」のどちらにあるかによって色分け表示され、「どちらのデータが最新か」を容易に区別できるようになっている。リストを作成した状態で「同期実行」ボタンを押すと、処理が開始される。同期の実行に必要なフォルダ指定や同期方向の設定は「お気に入りリスト」に保存しておける。お気に入りは複数を登録することが可能で、定型的な同期処理を登録しておけば、あとから簡単に呼び出して実行できる。
異なるファイルシステム間でタイムスタンプのズレが生じる場合でも同一のファイルとみなすための「2秒以内同時評価」というオプションもある。ONにした場合、リストを作成する際に2秒以内のズレを「誤差」とみなして処理を行うことができる。